弁護士からの紹介ですから当然紹介状はありません。

 

また医師からの紹介ではないので診察もありません。

 

妻の話を聞いてもらい、セカンドオピニオンとして、単なる一般論として答えてもらいました。

 

その先生の名前をA先生とここでは呼ぶことにします。

 

 

A先生は、我々の話を聞き、そして我々にいくつかの質問をされ、それからしっかりとした答えをくださりました。

 

「あなたは、不育症という子供ができにくい体なのだと思う。」と妻に言いました。

 

 

 

そして、次に、A先生は、産科の専門性について教えてくださいました。

 

産科といっても、専門が分れているというのです。

 

 

基本的には3つ。

 

一つは普通分娩専門、一つは不妊症専門、そして、もう一つ不育症専門。

 

 

A先生は次のように言いました。

(これは、あくまでも9年前の話しであることを断っておきます。)

 

 

「普通分娩を専門としているところに不妊症や不育症の相談をしてもダメ。」

 

「不妊症を専門としているところに不育症の相談をしてもダメ。」

 

「不育症を専門としているところに普通分娩、不育症、そして不妊症の相談はできる。」

 

 

「つまり五十川さんたちが通われていた病院は、不育症の専門ではないから、いくら質問しても明確な答えが返ってくることはないと思う。」

 

 

「行かれていた病院の先生方も自分が専門ではないという自覚はあるけど、『自分は専門でないから別の病院に行った方が良いよ』と言うかは、お医者様の考え方次第だね。」。

 

 

 

また(その当時)、不育症の専門医は非常に少ないと説明をしてくれました。

 

 

 

東京都と神奈川でも、自分が学会や論文などを読んで知っている専門医は、A先生においては、2人いるというのでした。

 

 

 

私は、その話を伺いながら、その人数の少なさに、答えが分かったとしても診察してもらえないのではないかという不安を感じていました。