娘が亡くなって2ヶ月が過ぎた頃

訪問看護師Kさんから電話がかかってきた。


👩‍⚕️「お母さん、そろそろ落ち着いた頃かな?と思いお電話しました。

ボク君は元気にしていますか?」


最後にお会いしてまだ1ヶ月半ぐらいなのに、何だか懐かしい感じがした。


亡くなる前日に行った江ノ島ドライブの話になった時


👩‍⚕️「実はあの日、ご主人を探しにお母様が車から出られた時にさーちゃんから『Kさん、今までありがとうございました。』と改まってお礼を言われたんです。

覚悟のドライブだったんでしょうね。

さーちゃんはご自分が辛い時でも、いつも私達に気遣い労いの言葉をかけてくださる。

さーちゃんからたくさん学びました。

お母様もご家族も良くお世話されてステキなご家族です。

前に看護ステーションに来てくださった時は、お伝え出来なくて、いつかお話ししようと思っていたんですよ。」


そんな話を聞かされたら、また涙が出てしまう。


🙍‍♀️「Kさんのおかげで🍓狩りに2回も連れて行く事が出来ました。

江ノ島ドライブもあの日に行けてなかったら間に合わなかった。

Kさん達のおかげで、娘は最後まで自暴自棄にならず、取り乱したりせずに、娘らしく生きられました。

私はもっと世話が大変になると思っていたのに、あっという間に亡くなってしまい、何も出来ませんでした。」


👩‍⚕️「お母さん、患者のお手本のようなさーちゃんが、さーちゃんらしくいられたのはご家族のサポートがあったからなんですよ。」


私はKさんのこの言葉が嬉しかった。


私は娘を病気から救ってやる事も出来なかった、最後の最後までしっかり者の長女として生き抜いた娘の強さを凄いと思っていた。


私は家族の協力があったから、ずっと娘のそばにいられただけ・・・と、自分の無力さに落ち込んでいたから、Kさんの言葉が胸にしみた。


【さーちゃんが最後までさーちゃんらしくいられたのはお母様やご家族のサポートがあったからですよ。】


私にとって最高の労いの言葉だった。

この言葉は、ご家族や友人の闘病を支えている全ての方に伝えたい。


これからは私が友人達を労う番。

今、闘病している一人暮らしの友人Mさんがいます。

その友人Mさんを毎日見舞いに行き世話をし支えている友人Yさんに、Kさんからの言葉をいつか伝えて労いたいと思っています。


友人Yさんは【昔話しと娘の手紙】に出てくる、人です。


娘の訃報がきっかけで、昔の友人とまた会える機会がありました。

闘病しているMさんのお見舞いにも行けました。


娘が亡くなった事は悲しかったけれど、失った事ばかりじゃない。

また友人と交流を持つ事が出来た。