娘の葬儀が終わって数日後、お世話になった看護ステーションに挨拶に伺った。

入り口でばったりKさんにお会いした。
狭い事務所の入り口で主人と私は葬儀の様子などを報告させていただいた。

Kさんは私達の訪問をとても喜んでくださった。
時に涙ぐみながら、さーちゃんの思い出話をしてくださった。

そこへ理学療法士のAさんが帰って来られた。

アポ無しで伺ったのに、会いたかったお二人に会えた事が嬉しかった。

KさんとAさんが何やらゴニョゴニョと話している。

👩‍⚕️「Aさん、あの話しお父様とお母様にお伝えしたら?」

🧑‍⚕️「エッ・・・そうですね・・・」

👩‍⚕️「あのね、Aさんはさーちゃんの夢を見たそうです。」

🙍‍♀️「どんな夢でしたか?」

🧑‍⚕️「それが、さーちゃん『Aさん❗️復活しました❣️』って元気になって会いに来てくれたんです。」
と泣きながら話してくださった。

Kさんも私も、たまらず涙が出て来た。

それが本当ならどんなに嬉しいか。

私は、まだその時さーちゃんの夢は見ていなかった。

私も「ママ〜私、復活しました❗️」って夢を見たいな。

看護ステーションに伺ったのはお昼時だったから、次々皆さんが帰っていらした。

Kさんがその度に
👩‍⚕️「さーちゃんのご両親ですよ。」と紹介してくださった。

さーちゃんは看護ステーションの受け持ち患者さんの中でも1番若かった事や、末期癌の割に回復期もあったので、珍しいケースとして印象に残っていたそうです。


👩‍⚕️「本当に残念でした。元気になって職場復帰をさせてあげたかった。
さーちゃんなら奇跡を起こすんじゃないか!って、立場を越えて皆んなで願っていたんですよ。」
皆さんが頷きながらKさんの話を聞いていらした。

ここの看護ステーションと契約をして本当に良かったと思った。

第一印象って意外に当たっている。

最初に紹介されたI訪問クリニックをお断りして、2件目に紹介されたH在宅クリニックに決めた事でKさんの看護ステーションと出会えたのだから。

さーちゃんが生きていた時は、Kさん達は契約者の家族からもてなしを受けてはいけない決まりだった。

もう契約者ではないから、差し入れしたお菓子を受け取っていただけた。

費用はお支払いしていたけど、それ以外にお礼をしたいとずっと思っていた。
それはさーちゃんや家族にも頼まれていた事だった。

私達家族は皆んなKさんやAさんが大好きだった。

さーちゃんが「毎日来てほしい」と甘える事が出来たのは、お二人のお人柄だ。

末期の辛い時期を支えていただいた看護ステーションのスタッフの皆さんに、心からの感謝を伝えて看護ステーションを後にした。