2021.12.17  東京Mクリニック


前日に在宅医療チームとの契約も済ませ、心機一転癌治療に向き合うようになった娘が楽しみにしていた免疫療法のクリニックに行く日が来た。


骨転移の痛みで自宅ベッドではうつ伏せに寝ている。

移動の車に座る姿勢が出来ない。


うつ伏せの状態で行けるように、ワゴン車の二列目のシートを倒してフラットな状態にしてお腹の下に毛布を敷いた。

振動でも痛むので運転する家族も慎重になっていた。


Mクリニックの受診出来る条件は二つありました。

①自分で歩ける事

②口から食事が取れる事


①の条件がクリア出来るように、痛む身体で必死に歩いてクリニックに入った。

完全予約制のクリニックはホテルのロビーのように静かだった。

コロナ禍なので診察室に入れるのは本人含めて3人までだったので、娘とケイ君とケイ君のお父様が診察室に入り私は待合室で待っていました。


どれくらい時間が経っただろう。

U医師と3人が診察室から出て来た。


👨‍⚕️「お母様ですか?初めましてUと申します。

今後クリニックで治療を受けるか、家族でよく話し合って決めてください。

今日から治療を始める事は出来ます。

受付に返事してください」


ケイ君のお父様「先生、私どもは今日から治療を受けたいと思っています。」


そう返事をしてくださり、娘だけが治療のため別室に呼ばれた。


この日クリニックに持ち込んだ物

・クッション2枚

・毛布

・「お利口さん」

(ラジウム温泉の効能があるジェルタイプの小さな枕のようなミニクッション・痛い患部に当てると痛みが軽減された)


大きなコストコのバックで運んでいたから目立っていたかもしれないが、当時は周りの目など気にしている余裕が無かった。


この日は、RISCチェックの為の血液検査、免疫治療の点滴を受け薬2種をいただいて次の予約をして帰宅した。


自宅に戻って娘から聞いた話しでは、骨転移の痛みには放射線治療を勧められたそうです。

👨‍⚕️「癌の進行度から考えると、完治は難しいけど癌と共存しながら今より体調を良くしてお子さんと過ごす時間を増やして行きましょう。電車に乗ってクリニックに来られるようになりましょうね。」と優しく言われたそうです。


娘は「『癌と共存していく』のフレーズに嬉しくなった!どんなに骨が痛くても頑張って通院したい!と思う!」と嬉しそうに話してくれた。


在宅医療と自由診療を軸にして治療をして行けば、今より癌が減らなくても維持出来れば生きて行けるかも❗️と久しぶりに家族に明るい報告が出来て私も娘も嬉しかった。



だけど、骨転移はそんなに甘くはなかった、クリニックに行った2日後、娘は救急車でSセンター病院に運ばれる事になった。