その人の訃報が
ちらほらと伝わってきて、

多くの人がその事実を
1ヶ月以上も知らなかったことに、
シンプルな死生観をおもう

あの土間と冷たいお茶

深い付き合いではないが、
好きと苦手が交錯した夏

僅かでも心が通じたような
実感、喜び

無意識の打算や、
この仕事ならではの
なおざりらしきものに
抵抗を感じたことも

でも、思うのです

あなたが生前したためた
個人の手紙を、このタイミングで
開示するような

そんな悼み方を私はしない

もしあなたが私を
覚えてくれていたなら、
そんな頑固さをあなたは
笑ってくれるだろうと