ヒューストンはエネルギーや宇宙開発の街というイメージを持っていたのですが、「デジタルテックハブ」にもしようと頑張っているようです。こんなニュースを読んだので、概要をご紹介。

 

Hewlett Packard Enterprise moving its global headquarters to Houston (Houston Chronicle, 2020/12/1)

 

=====(以下、記事の概要)=====

  • Hewlett Packard Enterprise(2015年に社を2分割していて、法人向けサービスの方。HPEという)本拠地をサンノゼ、カリフォルニアからヒューストンに移転予定とヒュートン州知事が発表
  • Fortune500のうち、50社がテキサスに本店所在地があるそうで、その中で22社がヒューストンにある。HPEは51社目となる。
  • これだけ多くの企業がテキサス州に本店所在地を置く理由は、1)税率が他州と比べて低いこと、 2)生活の質が高いこと、3) 優秀な人材が多くいること、4)トップティアの大学があるためと州知事が説明。
  • 数年にわたってヒューストン市関係者がHPE経営と議論を重ねた結果。市長に加え、ライス大学の総長も交渉に参加。
  • ここ数年、ヒューストンを「デジタルテックハブ」にブランディングをしようとしてきたので、HPEの移転はその功績。
  • HPEのCEOによれば、「コロナ危機下、新しい働き方が求められている中、社としての不動産戦略を再考。HPEのビジネスにあったチームを配置するとともに職場環境を有効に活用したいと考えた。将来を考えた時にビジネス上のニーズ、コスト削減の機会、働き方に対する従業員の希望を総合的に考えて、ヒューストンの少し郊外にある、Springに本店所在地を移すことにした。」とのこと。
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記事によれば、HPEがヒューストンにあったIT企業(Compaq)を2002年に買収していて、その際そこで働いていた従業員を物価の高いシリコンバレーに移住させるのがとても大変だったという歴史もあるんだそうです。
 
Essential Industryで働いていない限り在宅勤務が基本ですから、コスト安く生活のレベルの高いところに住めるなら引っ越したくなります。シリコンバレーは家も生活品も高すぎます。シリコンバレーというブランドよりも、実益を取りに行ったという経営判断の例だと思いました。
 
まだ私はヒューストンに来たばかりで、しかも自主隔離中なのでスーパーなど必要最低限の外出しかしていません。今後、ヒューストンがどんな感じなのか、探検するのがとても楽しみです。