■貝谷さんのバースデー。
今回の視察旅行の期間中に、
貝谷代表の43歳のバースデーがあり、
同行した仲間たちと、
サプライズのお祝いを。
自身が筋ジストロフィーで電動車椅子ユーザーの貝谷さんとの旅行は、
いったいどんなものになるでしょうか。
大人4人がやっと持ち上げることのできる重い電動車椅子に加え、
今回は手動の車椅子も持参。
飛行機に乗るだけで、
チェックイン時、空港内の移動時、搭乗時と、
3度の車椅子の乗換えが必要になります。
飛行機の座席はエコノミーの3席を利用。
今回の航空会社の飛行機は、ビジネスクラスのシートが広いものの、
フルフラットにはならず、
左右のアームレストがあがらないことから、
苦肉の策で3席を利用しフラットに横になれるスペースを確保しました。
同行したヘルパーは男女2人。
普段は高齢者介護をしている大悟と、
看護師でバックパッカーのひろちゃん。
2人がのいずれかが必ずついて、
24時間介助を行ないます。
段差があると多くの方々が車椅子を持ち上げようと協力してくださいますが、
あまりに重量がある電動車椅子は危険で、
よほどの場合を除いてはそれを行ないません。
したがって、
完全に段差のないバリアフリーの道や施設しか、
移動することができません。
そのため、
ホテル、レストラン、観光施設などでは、
事前の確認がとても重要になります。
車椅子用のトイレも万全ではありません。
車椅子からトイレへ、
ヘルパーが身体を抱えて移動する必要があるため、
個室に車椅子とヘルパー2人が入れるスペースを確保しなくてはならないからです。
そんな貝谷さんが、
飛行機にのって旅行をするなど、
それだけで大変な勇気のいる決断です。
あきらめることは簡単ですが、
たくさんのできないことにフォーカスするのではなく、
できることをカウントする生き方には、
私たちが教えられること、感動することがたくさんあります。
そんな貝谷さんが心血を注いで、
10回目を迎えるゴールドコンサートが、
今年も開催されます。
少し前には、
乙武さんの車椅子レストラン問題がマスコミを騒がせました。
帰国すると、
車椅子のシンガー、濱田朝美さん原作の舞台を、
土屋アンナさんが降板するという問題が騒がれていました。
正しいかどうかは別にして、
私なりの意見や考えがあります。
人権には、あちら側とこちら側に大きな川が流れていて、
努力なくしては理解することができません。
知識や体験なく自分だけの常識で対岸を見るのではなく、
できることなら川を渡り、
自分だけの固有の見方を養ってみてはどうかな、と思います。