■舞台「ハナノサクコロ」とバリアフリー問題。
日本バリアフリー協会の貝谷会長にご招待いただき、
博品館劇場へ舞台「ハナノサクコロ」を観に。
博品館劇場の客席には車椅子専用の席が用意されているため、
席までの動線はバリアフリーであると思って疑いもしなかったところ、
実は、狭く入り組んで長い階段が続き、
体重70キロ、電動車いす160キロ、合計230キロの貝谷さんは、
観劇を断念しなくてはならない事態に。
筋ジストロフィーの貝谷さんは、
車椅子の人が遠慮や我慢ばかり強いられないように、
日頃から各種の施設がバリアフリーとなるように闘っておられます。
したがって、
周囲の方々にお手伝いいただき、
予定通り観劇することを選びました。
果たしてこれが正しい選択だったかどうかはわかりません。
階段で貝谷さんが怪我をしたり、
重量のある車椅子でどなたかが事故を起こしたり、
しないとは限らないからです。
舞台は初日。
スタッフの皆様もそれどころではない中を、
6人がかりで貝谷さんと車椅子を移動させ、
なんとか観劇をすることができました。
写真の右手がご出演のブッチー武者さん。
左手がナイナイ矢部さんのお兄様。
出演されているタレントさんの事務所社長という立場で、
劇場にお越しになっていたようですが、
嫌な顔ひとつせずに、
「なんでも言ってください。お手伝いします。」
「明日は筋肉痛だなー。」と笑いながら、
他のスタッフの皆様と一緒に手伝ってくださいました。
同行していた私にとっても、
その配慮ある態度は本当にありがたく、
無意識の心の中にある、
バリアフリーについても考える機会となりました。
もちろんいつも食事や面会のアポイントは、
車椅子で入れるレストランやホテルを確認し、
車いす対応のトイレが近隣にあることを確かめてから行動しています。
貝谷さんは、
アメリカ留学も、
スキューバダイビングも、
車の運転も、
あきらめることなく夢を持ってチャレンジしてきました。
いつも、
できないことを嘆くのではなく、
できることにフォーカスすれば、
輝いて生きられることを教えてくれる大切な存在です。
さて。
舞台は、
英国大使館の日本人庭師の実話で、
笑いあり、
歌や踊りありの楽しいものでした。
舞台は4月21日まで。