■太陽光発電の勉強会。
菅首相は先日、
OECDの記念式典において、
1000万戸の住宅の屋根に太陽光パネルを設置すると発表しました。
2020年代の早い時期に実現したく、
また、
太陽光発電のコストを3分の1から6分の1にしたいと、
大胆な提言を行いました。
住宅設備にかかわる多くの仕事をしているmagnaでは、
有志を募り早速、
太陽光発電の勉強会に行ってまいりました。
現在日本の原発は54基あり、
およそ5000万kwの電力を作っています。
福島の原発事故を受けて、
恐らく日本において、
これからの未来、新しく大型の発電施設を作ることは難しく、
地熱・風力・太陽光といった再生可能エネルギーへのシフトは、
待ったなし。
ちなみに、
地熱は50万kw、
風力70万kw、
太陽光260万kwと、
その発電量は、原発の足元にも及びません。
しかも、
風力や太陽光は安定して電気を作ることができません。
さて、
住宅用の太陽光パネルに限って話を進めます。
築10年以上の既築住宅には、
強度等の問題から太陽光パネルを背負わせることはほぼ不可能。
これからの新築住宅全てに太陽光パネル設置を義務付けるほかありません。
マンション等集合住宅は言わずもがなです。
1年間の新築戸建て住宅着工戸数を10万と見積もっても、
10年かけて1000万戸ですから、
目標数値がどれほど高いものか、
そして、
政府や住宅業界、周辺業界が総力戦で取り組まなくては、
実現不可能であろうとおもいます。
また忘れてならないのは、
電気は貯めておけないということ。
昼間に太陽光でたくさん発電しても、
その瞬間に使用しなければ夜まで取っておくことができません。
そのために安価な蓄電池の開発が望まれます。
電気自動車の蓄電池を利用する技術は早晩実現されるのではないでしょうか。
そこで、
余った電気を電力会社が買い取ってくれるのが売電。
現在は42円で買い取ってくれますから、
使わない電気を売ったり、
高効率の給湯器エコキュートを同時に導入することで、
高価な太陽光パネルを設置しても、
7~8年で元が取れる計算ができます。
さて、
売電は、
電力会社の買取によって成立しています。
しかし、
みんなが売電したら、
売った電気の行方が気になりませんか?
そしてよくよく考えると、
なぜ電気を売ることができるのか、不思議です。
それは、
みなさんの電気料金の領収書を見ればわかります。
なんと!
太陽光の電気を買い取るお金は、
少しずつ広く国民負担に課せられているのです。
フィードインタリフ。
意外と知られていないからくりがありました。