■「英国王のスピーチ」。
週末、
映画「英国王のスピーチ」を見ました。
アカデミー賞を受賞するなど注目され、
メインテーマが「スピーチ」とあっては、
私の仕事の性質上、見ないわけにはいかないとも、
独りよがりに思ってもいました。
少なからず言葉を扱う仕事をしている以上、
思いが乗っからない言葉を発する事を戒めています。
テクニックという意味でも、
ハートという意味でも、
思いが乗っからない言葉は、
発する事のほうがむしろ、
マイナスになります。
それならば、
発さない方がプラスであるということです。
今年の甲子園球児の宣誓に、
感心し、感動した人は少なくないでしょう。
彼の宣誓には、
思いが乗っかっています。
そして、
少なからず、
彼には先天的なテクニックがあるということも事実です。
テクニックとは、
決して淀みない音が出せると言う意味ではありません。、
声の小さい人、
標準語ではない人、
つっかえながら喋る人、
それらがテクニックがないと括るのは間違いです。
しかし、
真摯に語るべきところでにやけた喋りをしたり、
強く伝えたい部分を自信なさげに表現してしまったり、
まして、
語るべきことを語らずして終わってしまうスピーチなど、
逆効果であり、
それらがテクニックでカバーできるのも事実です。
こうすればいいのに、
ああすればいいのに、と、
思うとき、
私はローグ博士になれるでしょうか。
私は、
せっかくのこれまでたくさんの人の、
正しいスピーチ、
間違ったスピーチを少なからずプロとして見てきた経験から、
ローグ博士になりたいな、
と思うのです。
多くの人の、
ライオネルになりたい、と、
思います。