うるかす♪ | YARDBIRD SUITE

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~チャーリー・パーカーの思い出~

うるかす」これを方言…気仙沼弁と呼んでいいものか迷うけれど、移住するまでは日常的に使ったことがなかったから、やっぱり方言なんだろうな。例えば汚れた食器を「うるがしとけばきれいになるっちゃ」というふうに使う。水にひたしてふやかすということだ。辞書には載っていないから、やはり方言なんだろうが、ものすごく使い勝手のいい言葉だ。靴の裏に泥汚れがこびりついた時うるがしておいてあとでこすればきれいに落ちる。これをふやかしておいてと言うと「なんか違うなー」となる。お米もうるかすだ。「米をといで水加減して」と言うよりも「米さうるがして」の方がはるかに伝わりやすいし、何よりも言葉に情緒がある。この街で暮らしていると、美しい女性から「どうしてそういう冷たい言い方するの!」と言われてフラれることが多い…まあ多くはないけど、そういうことをよく言われる。いわゆる標準語は、たしかに冷たく響く。すべての事象に生命が宿っている気仙沼に対して、無機物の集合体である東京には、情緒のない言葉が似合うのだ。だがら~。

 

 

2017年の新聞記事です♪