私はあの時、
なにができたんだろう。
自分が生きることで
精一杯じゃなかった？
ちょっとだけ人助けをして
「助ける自分」に酔いしれていなかったか。
http://www.youtube.com/watch?v=MVKWtxXtZ3E
がんばろう日本。
がんばろう東北。
頑張って頑張って、
その先に一体何があるの？
誰か教えて――
あのとき、
もっと生きたい人がいた。
誰だってきっと
ああいう時には「生きたい」と願う。
私は一体、何ができた？
今の私には、何ができる？
壮大な自然の力を前に、
あまりに無力――
“ちいさなことからでいい できることを”
それって生きている人にとって
都合のいいきれいごとじゃないか？
ちいさなことを積み重ねたって、
そうして山の頂上に立って、
最後は死んでいくんだよ。
どうして真実を直視して、
前向きに生きられる？
明日に希望が持てる？
生きて、何が得られるの？
本当のことを隠している間だけは、
楽しく明るくしていられるのかもしれない。
それが私にできる自信はないよ。
あまりに矛盾と欺瞞に満ちた世界。
そして、
嘘と見栄と欲だけで生きている人間。
この事実に目を向けながら、
楽しいことをひたすら探して
もしくは
忘れていることにも気がつかないで、
昨日と同じ今日を過ごして、
生きていられる人が羨ましい。
「生きていくしかないじゃないか」
そうだよ、確かにそうだよ。
死ぬまで、生きていく。
ただそれだけのこと。
それまでの間に、
何をするかは人それぞれだけど、
終わりはみんな同じ。
それまでに
何を考えて、
何をしたか。
それがそんなに大きな意味を持つの？
私にはわからないんだよ。
無難に生きようが、
派手に生きようが、
有名になろうが、
誰一人知らぬ間に生きて死んでいこうが、
何千年、何万年と経てしまえば、
一体何が残るというの？
恐竜が生きた、
蟻が生きた、
そう、それが何を残したの？
ただ悲観したいだけじゃない。
いや、そうかもしれない。
悲劇のヒロインに仕立て上げて、
なんとか生きる意義を見出そうとしているのかもしれない。
人は、本能的に生きたい。
だけど、生きる意味を知らない。
知っているという人だって、
言葉の上で、言っているだけ。
本当の死を知りもせず、
考えもしたことのない人たちに、
一体何が伝えられるんだろう。
私を愚かだと思っている人たちも、
他人を冷ややかにみている私も、
みんな愚かだ。
根本は変わらない。
真実を知りえない、愚衆でしかないじゃないか。
怒りや言い訳や
暴力やごまかし無しに
だれか
納得のいく答えを見せてよ。
私は本気で問うているのだから。
いつだって、
心底にはこの思いを抱えている。
だれにも見せていないだけ。