さよなら『誠ちゃん』
俳優の緒形拳さんが5日『肝臓がん』で逝去されました。
私ぐらいの年齢では主役を張っていた時よりも、脇役でドラマの重要なカギを握っていたり、黒幕だったりと『重鎮』と呼べるにふさわしいイメージがありました。
その反面『ドラエえもんフリーク』であることを『トリビア』で明かしたりしたようなお茶目な点がとても魅力的な方でした。
私が個人的に一番印象に残っているのは日テレ系で93年に放映された『ポケベルが鳴らなくて』です。
自分の娘の友人と不倫関係に陥ってしまう『誠ちゃん』こと水谷誠司役であった彼の演技は、相手役の裕木奈江さんの魅力を引き出し切りましたが、彼女が世間の女性から嫌われるように(一部の『女性週刊誌』に)誘導され、バッシングのターゲットになりその地位を追われるという皮肉なことにもなりました。
ポケベルという当時の流行を取り入れたテーマや自分の娘と同年齢の女性と不倫をすることが『誠ちゃん現象』といわれるほど話題になったのにドラマ自体は低視聴率だったそうです。そんなことは関係なく裕木さんが一番輝いたのは『ポケベル・・・』だと今でも信じていますし、それは緒方さんが彼女の魅力を引き出したと確信しております。(ついでに言うと高橋克典さんは『ポケベル・・・』がドラマデビュー)
今クールでオンエアーされる倉本聡氏のドラマ『風のガーデン』が遺作となったのも、同じ倉本氏の作品『北の国から92』に出演していた裕木さん(純が妊娠させてしまう女の子『タマコ』役。菅原文太さんが謝罪しに来た田中邦衛さんに言った『誠意ってなにかね』というセリフが印象的)との縁を感じざるを得ません。
『誠ちゃん』のご冥福をお祈りします。
