2pac in roma

バチカンのローマ法王庁では、関連施設で流される音楽が厳格に決められていて、大半は宗教音楽かクラシックだったりするのだが、先日、その公式の音楽リストの一部が明らかになったそうな。ここで目を引いたのがHIPHOP界のレジェンド、GangstaRapperとして名を馳せた2PACの「Changes」だった!
曲の中には喧嘩相手を挑発するような歌詞も多く、ローマ法王庁という厳格な場で流されるイメージとは程遠いものがある。
サビ部分こそ「俺たちの手で世の中を変えよう」という前向きなものではあるが、途中の小節では「引き金を引いて黒人ひとり殺せば、その警官は英雄だ」「麻薬の袋詰めをさせられ、そのうち売人の役がまわってくる」という過激なものも含まれている。
法王庁の音楽リストには現在のところ、HIPHOPはこの1曲のみ。それどころかビートルズやマドンナなどのポップソングも見当たらない。なぜ1 曲だけ場違いなラップソングが紛れたのか、多くの取材が殺到したが、当の法王庁は「選曲基準は人の良心に働きかける曲であること」とのみコメントしている。
キリスト教圏において絶大な影響力を持つバチカン認定の名曲となったことについて、2パックの母親、アフェニに取材したところ「息子は多くの人にメッセージを届けようとして努力していたので、彼の音楽が世界中の人に大きな影響を与えていることに感謝しています」と喜びを表した。
ちなみに2パックの曲の中には聖母マリアへの祈りを歌ったものもあり、カトリック側としてもそうした姿勢を考慮したとも思われる。
また「Changes」には「人間は誰もが神様から平等に命を授かったのに、俺たちはまだ黒人の大統領誕生を目にしていない」という歌詞があるのだが、奇しくも、その曲名を代名詞にしたのが、初の黒人大統領バラク・オバマである。
ジーザス
