勢いのついた広島打線に挑むは・・・?

▽セ・リーグファーストステージ第2戦結果

阪神4ー広島(甲子園)
勝:バリントン
敗:メッセンジャー
本:
阪神
/西岡1号ソロ(1回、バリントン)、桧山1号2ラン(9回、ミコライオ)

・継投
広島:バリントン、横山、永川勝、ミコライオ

阪神:メッセンジャー、久保、安藤、加藤、ボイヤー、福原

・寸評
 
広島が2連勝で敵地甲子園でのファーストステージ突破を決めた。西岡のソロで先制を許すも、先発バリントンはその後を締めて5回1失点。すると打線は6回、キラ、エルドレッドの助っ人コンビがタイムリーを放ち逆転に成功すれば、その後は毎回得点で阪神投手陣を完全に攻略した。継投も横山、永川、ミコライオと勝ちパターンでつないで追い上げを封じ快勝。対する阪神は好投のメッセンジャーの援護が1点にとどまり、後半は次々と失点を重ねて流れを呼び込めず。引退が決まっている桧山の2ランもむなしく空砲に終わり、本拠地でのCSで敗退という結果となった。

・解説
 
一言で言ってしまえば阪神投手陣が広島打線の勢いを止められなかったことに尽きますね。阪神は得点の多いチームではないということから見ても、失点を抑えないことには勝機はなかったものと思います。

 試合前半は阪神の流れかと思った。初回、前日の敗退から重苦しいムード
もあった甲子園を盛り上げたのは西岡の先頭打者アーチ。広島先発バリントンの出鼻をくじく形で阪神が先制しました。

 しかしその後は淡々と試合が進んでいく。5回までメッセンジャー、バリントン両先発が0を並べる。調子がよかったのはどちらかというとメッセンジャーのほうに見えたが。

 5回までの投球数はメッセンジャーが66球に対してバリントンが54球。これを見てもいかに阪神が早打ちだったのかがわかる。ただそれは凡打の山を築くだけで、西岡の本塁打以外の結果には結びつかなかった。
 
 キーとなった6回。やはりイニングの先頭打者に二塁打はまずい。一気に失点の確率が高くなる。確実に犠打を決める冷静さ、しっかりランナーを返せる中軸。羨ましすぎるほどの得点シーンを見せ付けられた格好。メッセンジャーが5番松山に対する初球をワイルドピッチにしたのも大きなプレーだったと思う。

 一旦悪い流れに陥ると今の阪神はそれに屈してしまう。逆転を許し、苦肉の勝ちパターン継投で挑むものの、6回から9回まですべて先頭打者を出塁させてそれを返されてしまった。これでは勝てないのも無理はない。

 広島は5回でバリントンを下ろしたことも結果的にはうまくいった。淡々とした攻撃でチャンスすらつくれない阪神打線。反撃するころには時すでに遅しといった感じ。

 巨人への挑戦権は広島が獲得。CSファイナルステージは16日から。舞台は東京ドーム。巨人が1勝のアドバンテージを持ち、4勝先勝で日本シリーズ進出が決定します。