★タク日記★＜７＞★プライド高き女★

★タク日記＜７＞★

　　　★プライドの高い女★

路上で手を上げて乗ってきた女性（５０歳前後？）

赤系の派手なワンピース姿で、装飾もかなりのもの

を身に着けている・・・

「こんにちわ、いらっしゃい、どちらまで・・・」

「アッ・・・びっくりしました～！・・・こんにちわ・・・

　北山までお願いします」

「どうしてびっくりされました・・・？」

「アッ・・・あの～挨拶が・・・こんなあいさつした

運転手さん初めてなので・・・」

「あーそうですか・・・今後共よろしくね～！

カッコ良いファッションですね、お似合いですよ」

「有難う・・・恥ずかしいわ・・・運転手さん上手

ですねェ・・・お世辞が」

「イヤ、素直に感じた事ですから・・・

ファッション関係のお仕事されているんですか？」

「イヤ、違います、何していると思いですか・・・？

正社員２０人位、外回り４０～５０人使って、会社を

しています、多分当らないと思いますョ・・・」

「・・・化粧品の訪問販売ですか？」

「違います」

「宝石類の・・・？」

「それも違います」（笑）

「補正下着の・・・？」

「それも違います」（笑）

こんなやり取りが続いた後、

「アッ！もしかして、岡本理研のコンドームの

訪問販売・・・では・・・？」

「・・・・・・」（無言状態・・・ヾ(｡｀Д´｡)ﾉ）

「・・・・・どうされたんですか・・・？」

しばらく互いに無言状態が続いたが、その内、

目的地に到着した。

「アノーッ・・・結果判りませんでしたが・・・

又の機会に当てますよ・・・」

・・・無視して

「いくらですか・・・？」（強い口調で・・・？）

「００００円です、ご利用有難うございました」

「・・・・・・」

なんなんだ！！　あの女・・・・

それから、３時間後。

会社から私に電話が入り、直ぐ会社に戻って

来なさいとの事・・・

私はこの時点で、何の事やらさっぱり判らない

まま会社事務所に向かった。

所長と部長に大目玉を食った・・・

「君はお客さんに対して、大変失礼な事を言った

そうだな！！始末書を書かすぞ！」

「チョット待ってくださいよ、何の事ですか・・・？」

「女性客がプライドを傷つけられた・・・と、怒って

電話をしてきたんだよ！君は何を言ったんだ？」

「もしかして・・・あの客と、職業を当てると言う、

やり取りをしている間の出来事ですか・・・？

互いにノリノリで楽しくやり合っていたのに・・・

その何が悪いのですか！？」

「いやらしい話をしなかったか・・・？」

「何でそんな話をするんですか！

・・・岡本理研のコンドームの話はしましたが・・・

もしかして、それが・・・？」

「そうだよ、それだよ！」

どうりで・・・あの時、あの女、この話の時、黙り

こけていた・・・

「始末書を書いて、最悪、君は３日間の営業停止

やな・・・」

ところが・・・結果、あの女はその後、直ぐ、クレ

ーム直訴を取り下げたらしく、私は営業停止を

免れた。

そんな事なら、こんな事で、

　　クレームをつけるな！

　　　　プライド高きバカ女目！

コンドームの何がプライドを傷つけたんや・・・？

逆にこの事を知ったら、

　　　　　　　　　　岡本理研が怒るぞ！！

カマトトぶって・・・お前はアホか！？

人間ＳＥＸの上で、無くてはならない物を称して、

プライドを傷つけられたなんて・・・

救い様の無いバカ・アホ女社長である。

数ヶ月後・・・枚方駅タク乗り場で・・・

並んでいるその派手な姿は・・・

　　　　・・・ナナなんと・・・！！

「こんにちわ、いらっしゃい、どちらまで・・・」

「北山までお願いします・・・」

「・・・・・」

タク乗り場で並んで待っている派手な姿・・・

ルームミラーに映る半分の顔・・・

まさに、あの時のあの女・・・・

女も気が付いている筈・・・？

「・・・・」

「・・・・」

私はあえて何も語らず、ラジオをかけ、

無言のまま目的地、北山に到着！

「いくらですか・・・？」

「００００です、毎度有難うございます・・・」

「・・・・・？」

　　　　　　　　　　　　お・わ・り・・・

<HP/URL>

http://www3.ocn.ne.jp/~magic-n/

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