皆さんこんにちは、マジックキノです。人間関係の潤滑油をお届けに参りました。

 

今日は私が体験した非常に不思議な出来事についてお話しします。

 

 

私は、日ごろから多くの方々にコーチングを行ったり、コーチングのセミナーなども行っております。

 

5月のある日、コーチングのセミナーが終わり帰りの電車の中で車窓を覗きながらゆったりとくつろいでいました。

 

するとコーチングを学んでおられる方から、ラインがきました。

内容は

「木下コーチは、日頃コーチングをされながら、クライアントの話が延々と終わらずなんども同じことを繰り返し話される方に対して、もうこれ以上聞いていられないと思ったことはありませんか?」という内容でした。

 

それに対して

「そうですね。昔はそういうことも何度も感じたことありましたね。

ですがコーチングを学びはじめてからは、そういう方に対しては、今日は傾聴だけに徹して聴いていこうという姿勢では聴くように努力していますね」と返事をしました。

 

多分その方は、話が終わらない相手に対して戸惑っておられるようでした。

 

そんなやり取りをした数分後、停車駅から一人の中年の婦人が乗ってこられ、席がいくつも空いているなかで、少し見渡すような仕草をされたあと、さっと私の隣の席に座られました。

 

「お宅さん今仕事の帰りですか、私も今仕事の帰りなんです。」

と気安く声をかけてこられました。

 

それからいくつか会話をしながら、その後その婦人が次のようなことを話されたのです・

「私は、ある病院の清掃の仕事をしているんですが、病棟を掃除しながら、入院しているおばあちゃんたちの話を聴いてあげるとね、それはもう皆さん喜んで話をしてくるんですよね。でもねその病院は、退院の見込みのないような患者さんも多くいてね、昨日話を聞いてあげたのに今日朝出勤したら、そのおばあちゃん亡くなってたということも何度かあるんですよね。その時いつも思うんですよね。あ~、あの時もっと話を聞いてあげてたらよかったなあって」

そのことをしみじみと話されたあと、次の駅で、「それでは、私はここで降りますね」と言って軽く会釈して降りていかれました。

 

私はそのとき非常に不思議な感覚におそわれました。なんというタイミングなんだろう、これは偶然ではすまされないことだよな、と心の中からこみあげてくるものがありました。

 

早速先ほどラインをくれた方にこの出来事を知らせましたら、

「えっ!それってまさに私に言われてるようです!大切なことを私に気づかせてくれました、こんな不思議なことってあるのですね!」という返事がありました。

 

コーチングの基本中の基本は、傾聴することです。それから共感、承認と続いていき、クライアントの潜在意識の扉を開いていくのです。

 

ですからコーチは、クライアントの潜在意識の中にある沢山の気づきを引き出してあげ、自ら答えに行きつくのを導いてあげるのです。

今回の出来事を通して私自身も新たな気づきが与えられました。

 

今日コーチングも含め、普段何気なく会話を交わす相手に対しても、もしかしたら人生でこれっきりで最後の出会いになるかもしれません。明日両方とも生きているという保障は何もないのです。生きていたらほんとにラッキーと思えるくらいなのかもしれません。

 

そう思うと、今日目の前にいるクライアントと話すのが最後だとしたら、果たして私は、悔いのないように傾聴しているだろうか?

 

改めて、傾聴の原点に帰らされて出来事でした。

 

 

何度も同じことを繰り返し話が終わらない方は、実はまだ私のことを受け止めてくれてない、という心の表れなのです。

 

セミナーでコーチングの傾聴の練習を指導する時に、

「私は今、目の前におられる方の話を聴くため生まれてきたんだというつもりで聴いてあげてください」ということを言いますが、いま改めてその言葉を自らに言い聞かせました。

 

 

 

 

以上です。ではまた次の投稿でお会いしましょう!