いまだに昔のことを思い出すのは,年取った証拠かなと思う
離婚して1年半がたった
子どもの学費のことや,お金の問題があるから
夫ときちんと縁が切れるのはまだまだ先になるが
できれば顔は見たくない
結婚した当時は,どこにでもある新婚の家庭らしく
妻はいそいそ夫の世話をしていたつもりだった
甘えたくて,ちょっとした優しさが欲しくて
甘えるようとするたびに怒られて,
1週間ほども口を利いてもらえない
感情をきちんと出すことが苦手で,気持ちを伝えられなかった私は
自分で甘えるのが下手くそだと思い,自分を閉じこめてあきらめていた
今から思えば,私よりももっと甘えん坊で,私に輪をかけて自分の気持ちを伝えるのが下手くそだった夫は
私よりももっと甘えたくて,甘えようとする私を封じたのだろうと思う
でも,そんなことなどわからない私は,どんどん卑屈になっていった
自分で考えることをやめ,夫の言うなりにしていれば間違いはなかったから
怒られるのがイヤなばかりに嘘もつき,その場をごまかし
夫の見えないところで自分一人の世界を作った
別れたいとは思わなかった。
そんな概念も持っていなかった。
ただ,布団の中で泣き,そしてまた夫を怒らせた。
今こうして一人になっても
残念ながら,思い出すのは夫の怒った口調と,悲しかったことだけ
楽しかったことも,甘い日々もあったはずなのに・・・・
そんなことも,すべて私がいたらず,私の身勝手のせいだと夫は言い
私自身もそう信じた。
DVということばを知り
子どもの虐待を知り
親がどんなに子どもを虐待しても,子どもは自分が悪い子だから仕方ないと親をかばうということを知って
私は自分と自分の夫を信じることができなくなった
自分のしていることも,夫の振る舞いも
どこまでが当たり前のことで,どこからが行き過ぎなのか,
私はそんなに出来の悪い,非常識で,性格の悪い女だったのか
何もかもがわからなくなった
ついに夫が夜中に私を家からたたき出したその瞬間
私の中で,夫への信頼も,愛も,すべての感情が壊れた
あんなに簡単に,すべてが壊れ,元に戻らなくなるなんて
そして,その感情を持ったままで,夫婦の状態を続けられるなんて
10年前の私には想像もできないことだったし
周りをみると,そんな仮面夫婦が想像以上にたくさんいることに気付いて
再び愕然とした。
世の中ってこんなものなの?
一人になって,せいせいしているはずなのに
まだ書かなきゃいけないほど自分の気持ちが整理されていない自分にちょっとうんざりする。