マジカルな日々


 マジックの典型的な現象は、物が消えたり、現れたりする消失、出現現象ですね。その中でも、物が消え、その消えたものが思わぬところから出てくると、誰もが、えーなんでーと不思議に思います。そのマジックの一つが「ファイヤートラップ」です。マジックを始めた10年ほど前に購入しましたが、紙マッチと英文の解説文しか入っておらず、仕掛けが入っていませんでしたので、結局やらずじまいで、ヤフオクに出してしまいました。

 その後、ホッピングネタを探していたときに、これもまた買ってから1年ほど経っていたスペルバインディングボックスがあるのに気がつき演じていましたが、演技後のセットが必要なので、何かもう少しいいものがないかと考えていたところに、ふと浮かんだのが「ファイヤートラップ」です。


 これは、まず観客から100円硬貨を借り、これにサインをしてもらい、その後紙に包んで紙マッチで燃やします。すると紙の中の100円は消えてどこかにいってしまいますが、どうも紙マッチが怪しいですねと言って、観客に紙マッチを破ってもらいます。すると、なんと紙マッチの中から、サインした100円が現れるのです。もちろん100円を包む紙にはフラッシュペーパーを使って消失現象をスマートに演出します。

 スペルバインディングボックスは、何でここで金属ボックスを出してくるのかというわざとらしさがありますが、「ファイヤートラップ」は、紙を燃やす必要性からマッチを取り出しているんで、自然な感じがいいですね。サインする時は、シールを貼ってその上にサインをしてもらうと観客にやさしくていいと思います。


マジカルな日々