基本的に本を読むのは好きだが、言葉の力というか、書き方次第で「もっともらしく」見せることができてしまうのが文章の怖さでもあり、故にエッセーや自伝的なものはあまり好まない。もっと言うと、文章のうまい人程「この人の実態はどうなんだろう?」と思ってしまうことが多い。


とはいいつつも、思わず読んでしまったのが、この本。その辛口な発言や言動、数々の番組司会をこなすイメージから、ずっとテレビの世界で活躍していた人という印象を受けがちだが、実は放送の世界から10年近くも離れていた時期があり、そこで彼が味わった挫折やテレビに対する思いについての記述が興味深い。


みの もんた
義理と人情―僕はなぜ働くのか