「そいや、美羽って誕生日いつなの?」
「11月8日だよ。健斗は?」
「俺5月5日!超こどもの日!」
そういった彼は自分で笑い出した
つられて私も笑って…
毎日が楽しかった。
「え、てか11月ってもうそろそろじゃん!
な、なにがいいプレゼント?」
え…プレゼント?
私は友達にプレゼントを貰ったことなんて
一度も無かった
というより、親からさえまともに
もらったことがないような気がする
親は許す限りなんでも買ってくれた
最初はそれがおもしろかったけど
次第に飽きた。
ものを手に入れるより
外の世界を手に入れたかった。
そんな私にプレゼントをくれる人がいたなんて…
「ん…いらないよ。
その気持ちで十分だから!」
「なんだよそれ~
せっかくかってやるのにー!!!」
「健斗だってもうそろそろじゃん!」
「…今何月かわかってますか~?」
「わかってるよ。
10月28日…だよね?」
「ぶっぶー残念!
10月29日でした~
わかってねぇじゃん!
てか問題そこじゃなくて!」
じゃれあうような会話が
いつまでも続いていた