少年時代、プロレスを愛した漢(おとこ)ならば
自分の顔面から流血し、
観客を蹴散らし、場外をさまようシーンを
思い描いたはずだ!…
…と馬鹿げた妄想も
とっくの過去に忘れ去った記憶となったはずだった。
にも関わらず、
自分が30代の半ばにして
それは突如、現実にやってきた…
2009年の3月のとある土曜、
その日は朝から不吉な前兆があった。
仕事先に向かう運転中にもヒヤッと思うことがあったし、
仕事でもなんかイヤなやり取りがあった気がする。
そんな思いを振り切るかのように夕方に
ジムに到着。
すでに数名でスパーリングをこなしていた。
自分も軽い準備体操をし、すぐにその輪に加わった。
数ラウンド消化し、なんとなくイヤな予感が払拭できないので
次のラウンドで練習を切り上げようと思った。
相手は大学生で、体重では3階級くらい上。
スパーやりながらも、
「こいつ加減できないから危ないなぁ…」
なんて思っていたら…
左ハイキックが炸裂!
久々に頭に喰らうこの衝撃。
「喰らわしやがってぇ!」と思いながら
このダメージだったら、あと30秒大丈夫だなぁ、
と思った瞬間…
右目の前を赤い液体が流れ落ちた…
そん時は「血が出ちゃったかぁ…」と思った程度だったけど…
周囲でスパーをやっていた人達が
自分をを見て
「ヤバイ、ヤバイ」と
ざわつき始めた…
(またねっ!)