酒・タバコなどは、 『食べたい』 という欲求以上に
脳の報酬系を強力に刺激します。
アルコール依存症で苦しまれている人も多いですね。
私も以前は、毎日ビールを2~3L飲むのが習慣でした。
アルコールを摂取して、脳がポワ~ンと酔っ払う状態の快感が
脳にインプットされているため、ついつい飲んでしまうのです。
『ついつい食べてしまう』 というのと近い感覚ですが、
より長時間快感を得られますから欲求も強力です。
私がアルコールをやめようと思ったきっかけは、飲酒運転の罰則強化
平成18年の飲酒運転による悲惨な事故がきっかけとなり、
飲酒運転・酒気帯び運転に対する罰則強化が行われた頃でした。
私は酒を飲んで酩酊状態で車を運転するようなことはありませんでしたが、
前日のアルコールが、翌日運転するときに残っていないのか?と
疑問に思いました。
その頃は、手に入れやすいアルコールチェッカーもなく
自分の感覚で判断していましたから、警察の取締りでアルコールが検出され
酒気帯び運転と言われるとアウトなわけです。
私の移動手段は車のため、免許が無いと生活するのに支障が出ます。
そこでアルコールをやめようと考えたのです。
しかしながら、私の脳には 『アルコール → 快感』 という
強力な回路が出来上がっていました。
太っている人の脳に 『食べる → 快感』 という強力な回路があるのと同じですね。
『~してはならない』 という我慢は長続きしないというのは
スリム思考で解説しましましたよね?
単純に、お酒を飲んではダメ! と我慢をしたところで
やめられないのは目に見えています。
そこで、スリム思考に基づき脳回路を変えて行くことにしました。
まずは、ノートにお酒を飲むことの 『良い面・悪い面』 を書き出してみます。
『良い面』
・酔っ払ったときの脳の快感
・陽気になる
・人とのコミュニケーションツール(本音が分かる)
『悪い面』
・飲酒、酒気帯び運転の危険性
・飲み過ぎによる二日酔い
・上記による仕事能率の低下
・酒代が掛かる
私の脳は、快感・陽気などを求めてアルコールを飲もうとする訳ですが、
悪い面も多々ありますね。
そこで、悪い面に注目しアルコールに対してマイナスイメージを作っていきます。
脳でお酒のことを考えたとき、
・飲酒、酒気帯び運転をすると免許が無くなり生活に支障がでるぞ。
・二日酔いで具合が悪くなるぞ
・毎月の酒代でお金が掛かるぞ
と考えるようにしました。
アルコールの悪いイメージが強くなってくると、
・お酒を飲まなくても楽しくなる事はたくさんあるな~
・毎月数万円の酒代を趣味に使えるな~
と考え方が変わってきました。
すると、私の脳には 『アルコール → 不快感』 という回路が構成され
自然とお酒を飲みたいという感覚は薄れていきました。
私は、お酒を飲んではダメ!と考えたり、禁酒している訳でもありません。
1年間に1~2回ほど宴の席でビールをグラス1~2杯飲むことがあります。
アルコール依存症や禁酒の経験がある人なら分かると思いますが、
何年も禁酒してアルコールを我慢しているのに、たった1杯のビールが
引き金となり、元の状態に戻ってしまうことがあります。
これは我慢という抑圧により禁酒をしているからではないでしょうか。
私も、アルコールをやめて半年後位にお酒を飲む機会があり、
また以前のように飲みたくならないだろうか? と思いましたが、
いざ飲んでみると、以前ほどの快感も無く、ビール1~2杯で満足し
翌日になってもお酒のことを考えることはありませんでした。
ダイエットに関しても、まじめな人ほど 『我慢・抑圧』 し
痩せようと努力する傾向にあります。
ずっと我慢を続けることは難しいのでリバウンドしてしまいます。
世の中には多くのダイエットプログラムがありますが、
どれも一時的に痩せることはできてもリバウンドする人が多いのは、
知らず知らずのうちに 『我慢・抑圧』 し
ダイエットしているからではないでしょうか?
簡単に痩せれるというキャッチフレーズにのせられ、
あれこれとダイエットに挑戦し失敗を続けるのはやめましょう。
スリム思考では、脳の回路を作り直すことにより、
食べ物を意識することが少なくなり、
無意識のうちにダイエットできているという形を理想としています。