これでは定額働かせ放題ではないか―。先生たちの怒りの声がこだましました。中学校教員のほぼ4割が依然として過労死ラインをこえる長時間の労働を強いられていました

 

文科省が昨年度の勤務実態を調べたところ、上限の「月45時間」を上回る残業をしている教員が、小学校で64・5%、中学校では77・1%にのぼりました。しかも残業代は支払われず、休憩時間もほとんどとれない深刻さです

 

▼「子どもたちの笑顔かがやく学校に。それが私たちの何よりの願い」。学校でも歌われる「翼をください」が新緑の三多摩メーデーの会場に響きました。職場や地域から集まった働く人びとが活動と要求を持ち寄り交流しました

 

▼物価が上がっても賃金は上がらず、実質賃金は11カ月連続のマイナス。世界から取り残されている、この国の労働条件や環境。そのうえ異常な物価高にみまわれ、働くものの団結で生活と権利を守ろうとの訴えはますます切実に

 

▼フランスやドイツではこの間、最低賃金が何度も引き上げられ、時給1700円をかちとっています。そこには労働者や市民のたたかう姿が。日本でも、非正規雇用の労働者らが賃上げをもとめた初の「非正規春闘」、女性たちが担ってきた家事やケア労働の価値を認めよと開いた「おんなたちのメーデー前夜祭」など、新たな動きがひろがっています

 

▼岸田政権による大軍拡、世界的な軍備増強のなかで開かれた今年のメーデー。くらしの危機、平和の危機に立ち向かう連帯のときです。