フューリー
2014年 134分
監督  デヴィッド・エアー
 
・私の評価
☆8.5/10

Yahoo映画の評価 ☆ 7.0/10.0
IMDBの評価 ☆ 7.6/10.0
 
オススメの戦争アクションです。連合軍VSナチス・ドイツ軍という構図ですけど、正義VS悪という感じではなく、青年兵の成長を通して正邪が曖昧になってしまう戦争という世界観を見事に描いた名作じゃないかと思ってます、オススメです(#^^#)
 

・視聴前にこの映画に感じたこと
 
相も変わらず現在のHuluの特集から映画を選ぶことにします。今回はズバリ『ブラッド・ピット特集』!
ブラッド・ピット主演モノだけでなく、少しだけ出ているような作品もノミネートされており、その数何と18作品。
その中でも今回は割と新しめな「フューリー」にしてみました。
監督・脚本はデヴィッド・エアーですね。
前作(?)の「エンド・オブ・ウォッチ」は見てまして、非常に生々しい警察モノということで記憶に残っています。
 

・視聴中に思っていたこと
 
・映画開始早々に示される、荒くれ者、戦争屋ならではの異様なコミュニケーション!これって仲良いの?なんて最初は思っていましたけど・・・
・結構強烈なゴア描写あります(*'▽')
・男の子から男へ、そして兵士へ!でもそのこと自体がいいんだか悪いんだか…って感じが残っているのがとてもイイ!
・ドイツの戦車ティーガーさん強すぎ!(笑)ほぼ無敵じゃないですか!
・弾の起動に色がついていて、それがドイツ軍のと連合軍ので違うっていう演出が何か新しい!分かりやすくていいですね~
 
 
 
 
 

・見終わった直後、フワっとした感想
 
面白かったです!
連合軍とドイツ軍、どちらかを悪か善とか、そういう描き方をしていないのがとても好感が持てました。
感動とかではないですが、むぅ~~、と唸ってしまいたくなる、何とも言えない気分にしてくれますし、非常にスリリングなシーンも多く、2時間14分があっという間でした。
極限の中で発揮される非人間性もあれば、逆に何でもアリの世界の中で発揮される人間性もあったり・・・。大きく見れば国と国の戦争でも、ズームアップすればやっぱり人と人なんですよね。
「スーサイドスクワット」も同じ監督なんですよね~。最近のDCヒーロー映画は評判があまり良くなくて見てないのですけど、見ちゃおうかな、という気になりました(*'ω'*)
確かNetflixで配信中です!
 

・で、印象に残ったあのシーンについて
 
私が心に残ったのは、序盤で新兵に教育的指導ということでドイツ兵を殺させるシーン。
ここで絶対的に拒むノーマン、でもドイツ兵を殺せるようになってもらわないと仲間を守れないので、無理やりにやらせるドン。
もちろん私たちの感覚ですと殺さないというのが人道的に見えるんですけど、ここで克服できないと死ぬのはノーマンなので、部下を守ると誓ったドンとしては…。
 
途中で占領した町に住むドイツ人女性2人との交流のシーンも印象的でした。つかの間の安らぎだったのが部下たちが乱入してきて~の展開は何かよくないことが起きそう…という緊張感が凄くて手に汗ってやつでした。容赦なく米軍をゲスに描く辺りはもうさすがですね。
海外ドラマの「ウォーキングデッド」にも出てた”アイツ”がまた似たような役で・・・腹が立つので殴った方がいいと思います(笑)
 
もちろんラスト付近のSSの行為も胸に刻み込まれました。
 
 
 
・ネタバレ付き感想
 
見終わった後に調べてみると、劇中の戦車は博物館にある本物を使用しているのだとか。
私はその辺りの知識は皆無なので、言われてみて「そうなんだ」と感心するくらいであまりピンときていません 笑 少しもったいなかったですね(*'▽')
 
しかし裏を返せば戦車の知識なんてなくても十分すぎる程楽しめるいい映画ってことも言えると思うんです。
 
ブラッド・ピット演じるドンがとにかく魅力的です。命を預けるなら彼しかいない!という説得力がとても出ていたので、最後の戦いに挑むシーンは納得もできて感動もしました。彼のポジションが上手く演出できていなかったなら、「どうしてそんな命を無駄にするようなことを?」とはてなマークが出ちゃって入り込めなかったかもしれません。
 
とはいえ本作はブラピすごいねっていうより、話の本筋として据えられているのはノーマンの成長なんですよね。最初に出てきた時は「大丈夫?この人無理じゃないw」って感じだったのに、物語が進むにつれて顔つきが全然変わっていくんです。最終的にはもう立派な兵士として頼り甲斐のある存在、つまりマシンとなるんですよね。この辺りがとても丁寧に描かれている気がして心が揺さぶられました。
 
そして戦争の虚しさについても言及してます。
ドイツ国内に攻め込んでいくと、さらし首にされている市民を発見するんですけれど、これは全ての人が戦おうとしているわけじゃないってことかと思います。
さらに倒すべき対象、憎むべき相手と信じ込んでいたドイツのSSが最後にとる行為…。
いい人たちもいっぱいいるんですよね、ドイツには。
じゃあ何故こんな犠牲を出し合って戦わなきゃいけないんだ…と、そこに虚しさを感じました。
それが極限に達するのがラストシーン((+_+))
個人的には名作です、大いにオススメです!!
 
 
 
 
 


※ぐるっぽ作ってみました→ http://group.ameba.jp/group/4r3L4P9ezIGX/