路上で学んだ心理学シリーズその1)ついに解禁?!

路上で学んだ心理学シリーズその2)わらしべ長者


つづきです♪


1日10万円以上売り上げるとヒット商品と呼ばれる

このメイクパレットもヒット商品だった。

その商品はもっと安く台湾にあるらしいと聞いて

今度は台湾にも行くようになった。



台湾に買い付けの旅に出かける前日

浅草の三社祭りに出展して神輿も担いだ。

終わってからテキ屋の親方に賭場に連れて行ってやると誘われ

その格好のまま、つい行ってしまった。


わたしはチンチロリンというサイコロを使ったギャンブルが大好きだった。

当時も雨の日はよく友人のお店に行ってはお金を賭けて遊んだ。


3つのサイコロを使って丼の中で転がし出た目の大きさで勝負をする。

このスピーディでシンプルなゲームは人の心の動きと運が顕著に出る。


お金の魔力は簡単に人を陥れる。



得たものを失う恐怖。

弱気になると負の連鎖が起こる

そして熱くなるとますますドツボにハマって自分の中心を失う

「あのときやめておけばよかった」とかブルーになる。

シンプルだからこそメンタルな部分が影響してくる

人対人の心理ゲームでもあるから精神力の勝負となる



直感と集中力を使って運の波をいかにつかむか、

気合でなくリラックスすることがコツだ。

他人のエネルギーにいかに振り回されず自分のペースを守り

遊びで楽しんでやれるうちはいい。

が、ひとたび感情が乱れペースを失い

生活をかけて欲に目がくらむとあっというまに地獄を見る。

ギャンブルは縁起も担ぐ、自己暗示の世界でもある。

引き際、駆け引きの方法、

コマの上げ下げや裏と表の出方で大きく変わる


なんて、これだけで講座や人生哲学の本が書けるくらい熱く語れる。

そこには浅草の商店主たちがたくさん集まっていて大きな札束(ヅク)が帯付きで動いていた。

時はバブル、聖徳太子の時代。

1000円づつ賭けてちょっと遊ぶつもりが、

目の前に積まれる大勢の聖徳太子を見て感覚がおかしくなってきた。

あっという間にせっかく稼いだ明日の仕入れ代金50万円が消えてゆく

それどころか「そんな張り方では取り戻せないよ」と胴元がポンポン貸してくれるので

なんと借金が200万円に膨れ上がっていた。

まさに負の連鎖。


お金はあるところに集まる、心にゆとりがあるからだ。

勝負は見えていた。

一生懸命に稼いだお金が一瞬にして水の泡。

目に涙をにじませながら朝までかかってようやく借金と元手を取り返したときに

もう2度とギャンブルはしないと心に決めた。


ギャンブルは人生だけで十分だ。

欲の恐ろしさが身に染みた。

そして

お金が生み出すエネルギーは使う人によって変わると思った。

わたしのお金は人を喜ばせるために使う。

だからこそ何倍にもなって確実に返ってくるのだ。


ときには間違えて返ってこない時もあったけど

そのときは執着しないで、次の目標に向かって夢を探し始める。

するとまたお友達を連れて帰ってくるのというシステム。

ヒット商品となったメイクパレットは3回目の通関で税関に没収された。

化粧品の輸入に個数制限があったことを知らなかった。




次に始めたのが中国製の「あっと驚くびっくり帽子びっくり!

形状記憶の針金でできた帽子をこう名付けた。

もしや原宿あたりで若い子に流行るかもしれない。

竹下通にも売り場を持っていた。

竹下通りでヒットすると全国ヒットする可能性がある。

が!

これはしっかり当てが外れて、

なぜか農作業をするおばあさんにヒットしたベー

ネーミングがダサかったのかもしれない(笑)





なぜか「かぶりもの」が売れる平塚七夕まつりでようやく200個完売したけれど、

この商品は一発屋で終わることになった。

売りたい客層に一般的ウケするほうがいい。

商売も引き際が肝心なのだ(笑)

その4 韓国編につづく・・・