「Myself;Yourself」――OPの意味
OP、といってもゲーム版ではありません。アニメ版のOP。
以前の記事 で、OPに隠された時計のモチーフについて少し触れましたが、ゲーム版を読みきったあとにもう一度見返してみると・・・・・・驚愕です。こういうギミックも仕掛けてあったのですね。
今更書くことでもないかもしれませんが、
時計の描写に関して、気づいたことをまとめておきます。
以下、アニメ版およびゲーム版「Myself;Yourself」のネタバレを含む可能性があるので、白字にします。
佐菜:腕時計
→言わずもがな、アニメ中で何度も登場する”あの”腕時計。もっとも判りやすい伏線ですね。
また、OP中、佐菜だけがデジタル時計というのは、”都会”をイメージさせます。・・・・・・というのはさすがに考えすぎな気もするのですが。
菜々香:日時計
→菜々香が佇んでいるのは日時計。
日時計は、日光が無ければ時計として機能しない。日が当たることによって、初めて”止まっていた時間が、動き出す”。
影の中の日時計に、光が射しこみ、白い羽が舞う――。菜々香にとっての光とは、言うまでもなく。
奇しくも、彼の名前は”日”高佐菜。
・・・・・・今更気づきましたが、若”月”修輔とは対になる名前なんですね。
朱里&修輔&あさみ:柱時計
→これは作中でも登場したので、言うまでもないでしょう。寄り添うように重なる短針と長針、そこに重なろうとしても決してたどり着けない秒針。
時計を比喩として使いながらも、”時間とは結びつかない”のが面白いです。
麻緒衣:砂時計
→砂時計は、”永遠に時を刻まない”時計。時間の経過、残された時間を視覚的に表す装置。
限りある時間――ゲーム版での麻緒衣の象徴、ですね。
雛子:歪んだ時計
→”子供の時間”と”大人の時間”、流れ方が異なる二つの時間。
小学生にして、高校生に混じって生活する雛子の、心の揺らぎを示しているように思えます。
”通常よりも早く回る時計”というのは、大人になりたいと願う心情の表れ・・・・・・なのかも?
しかし、これだけ意味がこめられた”時計”を見ると、出番が少ない先生にも時計の演出を用意してほしかったな・・・・・・と思ってしまいますね。
何にしても、良く出来たOPだったなあ、と一人で感心してしまいました。他にも、まだ意味が隠されているかもしれません。こういったギミックは面白いですね。