西澤保彦 「ソフトタッチ・オペレーション」
- 西澤 保彦
- ソフトタッチ・オペレーション
五つの超常事件を神麻嗣子、神余響子、保科匡緒が緻密な論理で解き明かす。
「論理の神業」続出の大人気シリーズ最新刊。
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率直に言って、初期に比べると随分とレベルダウンしているなあ――というのが最初の感想。
別につまらないとかではないのですが、全体的に売りである「論理」が弱いと思います。
捻り具合が少ない、と言っても良いかもしれません。
「人形幻戯」までのシリーズ作品には、ある程度の冴えとアクロバットがあって、ラストで驚かされることが良くあったものですが・・・・・・。
今回は、感心するようなネタがあまり無かったですね。
その上、シリーズキャラクターの登場機会が少なすぎます。前作に続いて、番外編に近い感じ。一編目の「無為侵入」以外は、どれも脇役的なポジションで登場する程度です。
聡子や能解警部に至っては、登場すらしませんし・・・・・・。
せっかくのシリーズなので、やはりキャラクターは十分に活躍させて欲しいものです。
ミステリ的な部分で見れば、表題作の「ソフトタッチ・オペレーション」が最も意外な真相でしょうか。
書き下ろしですが、おまけというわけではなく、本全体の半分を占める長さです。西澤さん、こういった話書くのすきだなあ――と思いつつ読んでいると、予想外の真相で思わず驚いてしまいました。多少、というかかなり無理があるものの、こういったネタ自体は面白いと思います。
「闇からの声」もなかなか楽しめる作品ですが、さすがにオチが読めてしまいます。
他に、「変奏曲<白い密室>」も割と真っ当な「意外な真相」を用意していますが、印象は薄いですね・・・・・・。
話としては「補食」が面白かったです。
シリーズファン以外にはお勧めはできませんが、シリーズファンでもキャラクターの登場が少ないので微妙なところです。まあ、読んでおいても良いかな、ということで。6点。
・・・・・・しかし、短編ばかり連続で続いていますが、新作長編はいつになったら読めるのやら。
短編もそろそろネタ切れな様子なので、次こそは長編を書いて頂きたいものです。勿論、シリーズキャラがしっかり活躍する話で。