夜9時を過ぎてヴィレッジヴァンガードに行こうとしてた。猛暑らしいが夜の風は気持ちいい。風が強いだけでめんどくさい日常が流れてくようだ。なぜかふとはちみつとクローバーを思い出した。マンガも全巻読み映画も見た。作者の方のブログもあの頃ずっと読んでた。
私は主人公の女の子が好きだった。周りは言った。あーゆーね不思議ちゃんが悪女だったりするのよ。見てて苛つくわ。
ふーん。
私はちっとも苛つかなかった。小さな悪女と言われるその子の強い魂が欲しいくらいだった。
数年が経ち私ははちみつとクローバーのマンガはブックオフへ手放し映画の主題歌すら忘れた。3月のライオンはなぜか読んでて辛くて放り出していた。
ヴィレッジヴァンガードはあの頃とは違う品揃えだった。BLがたくさん並びSBYのシュシュが楽しくさがっている。
しばらくうろついた後本を買い店を後にした。
実は今日朝眠れなくて早朝5時に自転車を漕いで買い物に行ったのだ、スーパーへ。
その5時の朝が広がる世界は静かできれいすぎた。いやずっと変わらず毎日横たわっていたのに私がきれいさに気づけなくなっていたのだ。
薄紫と白の空ほんのりだが強く射し込む太陽。
昔私が思った言葉
朝の光は絶望を殺す
まさにその通りの景色だった
はちみつとクローバーを泣いたり微笑んだりしながら読んでいたあの頃より私は強くなった。それと同時に泣いてしまうような感動をしない心になってしまっていた。
今でも思う。クローバーのサンドイッチはおいしいのかな?だけどそれを一生懸命作った小さな女の子が大好きだ。
心をこめる
一生懸命になる
強い魂
人を好きになる
風が強い夏
あの子になりたかった自分
何年かを経て
私は私でいいと思うようになった
私の美学は捨てない
それでいいんだ