別のプロヴァイダーで記事を書きましたが、見にくい・検索しにくいとの声を多く頂きました。
私を執拗に追いかける頭のおかしい人間を避けるため、タイムリーな感想は書いていませんが、コンクールが終わり三か月が経ちましたので、記事をこちらに掲載させて頂きます。
あくまでも、現地で実際に聴いた時の印象を記した、個人的な感想です。後日、私の印象に変化のあったコンテスタントもいらっしゃいましたが、当時の感想そのままを掲載させて頂きます。
下記課題曲(1)(2)(3)を演奏すること。演奏時間は(1)(2)(3)を合わせて20分以内とする。
1.J.S.Bach : Partita a-moll BWV 1013 より Allemande および Corrente
2.N.Paganini : 24 Capricci Op.1 より任意の1曲
3.E.Bozza : Quatorze Etudes-Arabesques より No.7
パガニーニ:「カプリース」選択曲
No.1-1名 No.2-1名 No.3-なし No.4-なし No.5-10名 No.6-なし No.7-3名 No.8-なし No.9-2名 No.10-1名 No.11-10名 No.12-なし No.13-なし No.14-なし No.15-1名 No.16-なし N0.17-なし No.19-なし No.20-1名 No.21-4名 No.22-なし No.23-なし No.24-13名 計46名
5/25 第一次審査1日目
1.カトリン・ビィズ(オーストリア) 31歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.1
美しく力強い。しっかり音が出ており音楽に勢いがある。出す音の前に別の音が聴こえることがある(フィンガリングとタンギングの案マッチ)。ボザの最後の音は残念。パガニーニのフラッターが効果的、こういう演出はヴァイオリン弾く者にとってはとてもうれしい。曲そのものがフルートで吹くには難しかったが、果敢に挑戦する姿勢は評価。もっと後の順番で聴きたかった。
→ ☆☆☆
2.多久和 怜子(日本) 28歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
良い音楽性・テクニックを持っている。大きめな音量。バッハは息継ぎで大きく途切れ、楽譜に書かれた「曲」としての様式感が見えてこないのは残念。出て来る音がもたつくことあり。パガニーニでの装飾音符の扱いが幾分残念。中間部はとても素敵(躍動感など十分にあり)。ちゃんと吹けるんだと言う意識が少し演奏に出てしまっている。思っていたより大人し目の演奏だったが、二次で違う曲も聴いてみたい。
→ ☆☆☆
3.キャトリン・シャボ(カナダ) 27歳
ボザ/バッハ/パガニーニ:No.2
音楽が全体的に成熟・安定感ある。バッハでのアクセントが曲の様式に合っていない。テヌート・ルバートも癖があり、気になる 「コレンテ」作り過ぎ。パガニーニは全体的に苦戦・選択した曲そのものの難易度が高い。
→ ☆☆
4.クリス・ジェームス(カナダ) 25歳 二次進出
パガニーニ:No.20/バッハ/ボザ<暗譜>
狙った音が確実に出て来る。肺活量が大きいのか息継ぎも無理なく全体的に安定している。パガニーニでのテクニック・デュナーミクは見事。バッハのニュアンスも、曲に合っていてなかなか素敵。
→ ☆☆☆☆★
5.イ・ウンジュン(韓国) 27歳 二次進出
ボザ/バッハ/パガニーニ:No.7
音そのものがフルートらしい響きあり。ちょっと動き過ぎで煩わしい感も。ブレスの音が大きく気になる。「アルマンド」で大きなミス。ブレスの影響かテンポ感に乏しい。「コレンテ」では急ぎ過ぎで音楽に様式感が感じられない。パガニーニで見せたテクニックはなかなかで聴かせる。こういう曲が得意そう。
→ ☆☆★
6.上野 星矢(日本) 27歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.5
デュナーミクが見事。余裕があり常に安定している。音楽そのものに推進力があり、曲の「ツボ」がきちっと押さえられている。とにかく「上手い」が、思っていた程は心に残って行かない。パガニーニはとりわけ素晴らしかった。
→ ☆☆☆☆
7.ラナ・クシュアー(スロベニア) 32歳
パガニーニ:No.5/ボザ/バッハ
とても素直なフルート。吹く音域での音楽が大きく変わらない。きちっと書かれている音符を追えているのは好感。パガニーニ・急がず、上野とはまた違った良さもあるが、速い部分では技巧的に限界があるのかも。ボザでは一部安定しない部分あり。「アルマンド」のテンポは個人的には好みだが、音楽の深みに欠け、音楽的な良さに結びついていない。全体的に譜読みや音楽そのものが浅い印象。
→ ☆☆
8.脇坂 颯(日本) 17歳 二次進出
バッハ/パガニーニ:No.21/ボザ<暗譜>
派手さは無いが、とても純粋で素直な音・音楽。その中に大切なものが何かと言うことを良く認識していることが聴き手にも伝わって来る。音楽の形やバランスがとても良い。「アルマンド」での一音目の存在感により、テンポ感が明確に。ボザのような曲はまだ幾分物足りない。彼女と対極の演奏が多い中、こういう演奏はこのコンクールでは大きな選択をする上での武器になりそう。「何か」を持っている人。「台風の目」になるか。
→ ☆☆☆★
9.ミハイル・コヴォスチコヴ(ロシア) 30歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.15
とても端正な演奏。テクニックにも長けている。バッハの吹き方が特徴的。タンギングに優れている。狙った音がすっと出て来る。テンポ感があり曲の様式が良く感じられる。パガニーニ・15番を選んだのはこの人だけだが、これは大正解。ヴァイオリンではあまり注目されない曲だが、フルートの曲として完全に完成・成立した演奏 お見事。
→ ☆☆☆☆★
10.秋元 万由子(日本) 24歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.10
自然体で臨んでいる。至って常識的。派手さは無いが吹く音楽そのものに品がある。「アルマンド」ブレス音が小さく、それがテンポ感を増し、曲の様式感を創出している。「コレンテ」も同様、音そのもの・音楽をとても大切にしている。ボザ・抑揚の大きさによるスケール感。パガニーニ・10番を選んだのはこの人だけだが、この息のつきにくい難曲を見事に吹き切ったのも好印象。存在感がジャッジに伝わり、二次に拾い上げてもらえるか。
→ ☆☆☆★
11.松木 さや(日本) 26歳 二次進出
ボザ/パガニーニ:No.11/バッハ<暗譜>
プログラムの順番が個性的(彼女だけバッハが最後)。常に音楽が停滞せずに進み、キレ・メリハリがある。音が太く明るい。ブレスで音楽が途切れない→ブレスも音楽の一部分として曲の中に取り込まれている。パガニーニ・どこをとっても音楽的。総じて音楽的な「押し出し」が強烈で素晴らしい。合間で見せる笑顔がとても素敵。
→ ☆☆☆☆★
12.ユ・ウェリン(中国) 25歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.5
全体的に音符の追いかけが甘く、タンギングとフィンガリングがマッチしていない。パッセージが団子気味になること多い。音楽的にもアバウトで、まだこの種のコンクールの舞台に立つには早いように思う。
→ ☆☆
13.ベンジャミン・スモーレン(アメリカ) 32歳
バッハ/パガニーニNo.5/ボザ
全体的に余裕があり、楽器のコントロールが上手で軽々と吹く。バッハ・流れ良く、様式感感じる。パガニーニ・速いが破綻なくとても鮮やか。音色的に幾分単調。深みと言う点で多少物足りない。
→ ☆☆☆
14.ホン・チェンチュン(台湾) 26歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.7
音そのものの魅力が今一つ。表現力も並。バッハでのスラー、スタカート、テヌート等音符の読みは的確で、なかなか聴かせる演奏。大きな破綻なしも、これと言って取り上げる要素が・・・。
→ ☆☆★
15.アンナ・コンドラシナ(ロシア) 26歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
音の捕捉が少し緩く甘い。「アルマンド」テンポ遅めに加え、ブレスで音楽の流れが大きく途切れてしまうのはどうか。「コレンテ」は一転して速い。ボザ以降は音量・表現の幅が広く聴こえ、テクニック面で多少ムラはあったものの、一気呵成に聴かせ終えた印象。
→ ☆☆☆
16.キム・ジャアン(韓国) 19歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24<暗譜>
音そのものが澄んでいて魅力的。バッハは音楽的に有機的で優れた演奏。ステージ上でやりたいことが非常に明確。ボザも流れ良く美演。パガニーニも例えば第2変奏の装飾音符の処理やデュナーミクが素晴らしいなど、全てに於いて鮮やかでお見事。「やりきろう」と言う姿勢・意識が見え、大変素晴らしい。
→ ☆☆☆☆☆(満点)
17.ステラ・イグロッソ(イタリア) 22歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニNo.5<暗譜>
かなりステージの前目に立つ。音色が個性的で魅力的。少し速い気もするが、とてもテンポ感のあるしっかりとしたバッハ。パガニーニは凄いスピードと気合で攻めてきたが、破綻もなく広いデュナーミクと音感の良さで聴かせきった。技巧がしっかりしているのでどんな時も狙った音がきちっと出て来ている。
→ ☆☆☆☆★
5/26 第一次審査2日目
18.アリサ・イヴァノヴァ(ロシア) 31歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24
全体的に余裕を感じ、技巧的にも問題なし。楽器の特性かもしれないが音色に多少違和感あり(シンセサイザーのような音)。バッハは曲のツボを良く心得ている。ボザはもってまわったような唄い過ぎの印象。パガニーニは決して悪くないが、全体的に譜面を撫でているような表面的で教則本的な演奏の感じが嫌。
→ ☆☆★
19.セス・モリス(アメリカ) 33歳 二次進出
バッハ/パガニーニ:No.11/ボザ
肺活量が大きいのかブレス音小さい。技巧面申し分なく、常に自然体で無理なく余裕あり。吹く音楽が既に音楽家として確立している印象。とりわけボザで聴かせた有機的な音のつながりが音楽となって行く様は素晴らしい。パガニーニの装飾音符の処理も申し分なし。とにかく音が澄んでいる。
→ ☆☆☆☆☆(満点)
20.イェルジャン・クシァノヴァ(カザフスタン) 27歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.5<暗譜>
少しくすんだような独特の音色。常に前向きな音楽造り・流れ 非常にセンスあり。効果的なデュナーミクがとても印象的。「アルマンド」のコーダの動きが特に素晴らしい。パガニーニは少し速いような印象で、タンギングと指が合わないのが残念。音楽全体がとても人間的でやさしい。
→ ☆☆☆☆★
21.ガオ・ユアン(中国) 24歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.9
譜面台を斜めに。重量感のある特徴的な深い音。音楽そのものは至ってノーマル。かなりケアレスミスが目立ったのが残念。「コレンテ」の出だしのような部分により慎重であって欲しい。パガニーニの主題演奏には、もう一工夫された自分なりの演出が欲しかった。
→ ☆☆★
22.スン・キョンフン(韓国) 27歳
バッハ/パガニーニ:No.7/ボザ
フルートらしい音色。観ていてちょっと細かい体の動きが煩わしい。常識的なバッハだが、時に音がうまくあたらない。パガニーニの7番は曲を解説されているような演奏で、聴いていてつまらない 音楽的なひらめきが演奏するにあたって幾分足りないように感じる。
→ ☆☆
23.シモナ・ピッタウ(イタリア) 32歳
バッハ/パガニーニ:No.21/ボザ
やわらかい音色。バッハはセンス良い演奏。ブレスの場所が他の奏者と異なっていたり等、自分なりに考えているのだろうが、音楽が途切れたりで違和感がある。音楽が表面的に感じ、譜読みが浅い印象。表現力と言う点でも少し劣る。
→ ☆★
24.ハン・ヨジン(韓国) 15歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24<暗譜>
音楽がとても大きい。ソプラノ・サックスの音を聴くような独特な音色。技巧的にも音楽的にも常に安定している。やりたい音楽が明確なのが、聴く側にも伝わって来る。デュナーミクも鮮やかで、特にパガニーニは聴き手を飽きさせない見事な演奏。
→ ☆☆☆☆★
25.サラ・テナリア(イタリア) 22歳 二次進出
バッハ/パガニーニ:No.24/ボザ
少し冷たい肌合いを感じる演奏。自己満足に浸っているような、全体に表面的・外面的(よそ行き)な印象で、こちらから演奏に入り込めない。音楽の密度が少し足りないように感じる。技巧云々以前に、こういう演奏はあまり感心出来ないし、好きではない。
→ ☆★
26.下払 桐子(日本) 28歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.5
澄んだやわらかい音色。中身の詰まった音楽。人間らしいブレスだが、音楽が大きく途切れないのが良い。バッハは気を抜いたのか、音の間違いが目立ってしまい残念。ボザの深い音楽は印象的。パガニーニはテンポが速く慌てたような感じで、幾分作為的に造られた演奏のように聴こえたのが・・。音の抜けも目立った。全体的に安定感に欠けていたのが惜しい。
→ ☆☆☆
27.ユ・ユアン(中国) 16歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニNo.5<暗譜>
音大き目で良く響く。自由に吹きたいように演奏しているのが、かえって新鮮に聴こえる不思議。一方で音楽的な深みが多少希薄で、もう少し落ち着きも欲しい。パガニーニも速いが、若いから可能な演奏なのかも知れない。将来的には大変楽しみな素材
→ ☆☆☆★
28.マリーテレース・ディシュロイド=ヴォヤコヴスキー(オーストリア) 25歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
音楽のスケールが全体的に小さく作為的で、聴いていてあまり面白くない演奏。「アルマンド」総じて1拍目でテヌートになってしまい、音楽が流れて行かなく、もどかしい。「コレンテ」も出だしの形がいびつ。パガニーニも音楽的な密度が薄い。
→ ☆★
29.リュウ・グォリャン(中国) 28歳
パガニーニ:No24/バッハ/ボザ
演奏が幾分ガサツな印象。パガニーニ・変奏の繰り返しが変。表面を取り繕うような感じの中身に乏しい演奏で、総じて残念。
→ ☆★
30.リュウ・ジウォン(韓国) 24歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.21
音色には魅力あり。バッハは曲の形に嵌っていないような幾分息苦しい演奏。「コレンテ」も慌てたような演奏で、進んで止まっての繰り返しのようなテンポが安定しない演奏。パガニーニの速いパッセージの演奏は鮮やかで見事。
→ ☆☆★
31.イ・ウォン(韓国) 28歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.5
人柄を感じさせるような温かみのある音色。遅い部分では音楽が慎重になり過ぎるきらいがあり、聴いていて息苦しい。テクニック(特にタンギング)に難あり。特にパガニーニの速い部分は音楽になっておらず、もう少し落ち着いて演奏するべき。
→ ☆
32.山内 美慧(日本) 26歳 二次進出
ボザ/バッハ/パガニーニ:No.24<暗譜>
音が澄んでいる。ボザは非常にゆっくりで丁寧。気持ちを込め過ぎのきらいあるものの、個性的な演奏だとも。バッハは大変な美演だが、「コレンテ」でも気持ちを込め過ぎの感も。パガニーニはかなり「作られた」(練り込まれた)演奏だが、幾分演奏の精度が落ちる印象。非常に自我が強いと言うような人柄が出ている大変個性的な演奏。
→ ☆☆☆★
33.フランシスコ・ロペス=マーティン(スペイン) 30歳 二次進出
バッハ/パガニーニ:No.5/ボザ
フォルテを吹く時に幾分音が汚くなるのが残念。音楽的には既に完成されている印象。技術的にも安定していて確実性が高い。「大人」のバッハを聴き、パガニーニも総じて高いレヴェルで、特にタンギングは恐るべきうまさ。
→ ☆☆☆☆★
34.ヴィルジル・アラゴ(フランス) 29歳 二次進出
バッハ/パガニーニ:No.24/ボザ
時にポカがあったが、楽器の調子が良く無かったような印象も。音自体は華やかで聴き映えがする。常に余裕があり、風格さえ感じ(パユを真似ている?)、コンテスタントのようには見えない。バッハなどもう少し落ち着いた演奏も聴きたいが、これがこの人の流儀なんだろう。パガニーニの軽々と吹く鮮やかさも憎い。
→ ☆☆☆★
5/26 第一次審査3日目
35.ジェシー・グ(アイルランド) 26歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.21
動き過ぎ。音色も魅力感じず。バッハでは音符に妙な癖があり、音と音の移り変わりの時の「異音」が気になって仕方なかった。「コレンテ」も音楽を作り過ぎ。ボザの最後の音も、きちっと吹けなかったのはこの人だけ。個人的には全く良いところをみつけられなかった。
→ ☆
36.キム・ソヒョン(韓国) 15歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No24
澄んだ音が魅力。バッハはとても素直な音楽で、推進力も十分に感じた。バッハでこういう演奏で通して聴かせるのは実は難しいはず。一方で音色の種類はあまり豊富ではない。パガニーニ、私には少し違和感を感じさせた→もともとフルートが吹くことを前提とした曲のように吹いていたから。もしかしたらヴァイオリンでの演奏を聴いたことがないのではと思わせる、そんなちょっと変わった演奏。それはそれで別に悪い訳ではないけれど・・・。
→ ☆☆☆
37.ドロータ・セニーチャ(ドイツ) 19歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24
くすんだような音色がいかにもヨーロッパ・ドイツの雰囲気を感じさせる。妙に落ち着いた演奏が続き、音の納め方も同様に聴き慣れない感じ。「アルマンド」4つ連なる音節の3つめにアクセントを置くのは違和感を覚える。パガニーニなどはもっと推進力に富んだ演奏を聴きたい。これはそういう音楽だと思う。
→ ☆☆
38.エヴァ=ニナ・コズムス(スロベニア) 23歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24
地味目だがとても素直で健康的な演奏・音楽。全体的に音符を大事にしている。バッハは様式感が良く出たいわゆる模範的な演奏。パガニーニ・最後が乱れてしまったのが勿体なかった。好感度の高い演奏。
→ ☆☆☆
39.マリアンナ・ゾォナック(ポーランド) 18歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
音が澄んでいて非常に伸びやか。バッハは大変立派な演奏だったが、吹き間違いが何度かあったのが惜しい。ボザも心に沁みた。パガニーニでの装飾音符の処理は見事。途中で一頓挫あったのが残念だが、躍動感があり、何とかやり遂げようとする姿勢も素晴らしい。曲の納め方も良く出来ている。
→ ☆☆☆★
40.アレクサンダー・マリネスク(ロシア) 29歳 二次進出
ボザ/バッハ/パガニーニ:No.9<暗譜>
純度の高い音色に余裕の演奏。ボザは音楽が生きており「ドラマ」さえ感じる素晴らしい演奏。バッハも何気ない演奏なのに、随所に息遣いが感じられる。パガニーニもケチのつけようのない文句なしの圧倒的な演奏。他の奏者がしないようないろいろなアイディアが顔を出し、聴いていて楽しい。最後の自身の声を重ねた重音も大変素晴らしいアイディア。
→ ☆☆☆☆☆(満点)
41.イングリッド・ソフトランド=ネッセッツ(ノルウェー) 25歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24<暗譜>
非常に良い音楽性が聴ける。バッハ・音の移り変わり次に多少の違和感(息と指が合わない)が残念だが、音楽そのものはしみじみとした良質なもの。パガニーニで技巧的な弱点が少し顔を覗かせてしまい、音楽が弛緩してしまったが、総じて質の高い演奏が聴けた。
→ ☆☆☆
42.ジョルジョ・コンソラーテ(イタリア) 23歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24<暗譜>
常に品があり、音量も適切。「アルマンド」音のつながりがとても有機的で曲の様式を表出。「コレント」は少し速く忙しない。パガニーニは圧巻の演奏。他の人とは本質的に異なっている→非常に独創的でヴァイオリンの譜面から今回演奏する音符を拾ったような感じで、聴きながら少しドキドキした。
→ ☆☆☆☆★
43.エヴァ・サヴァドス(ハンガリー) 23歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.24
堅実で常識的。バッハでの音楽の流れは自然で上品。パガニーニ・第2変奏のアクセントの位置に違和感。ピツィカートの場所の奏法や他に工夫された細かい場所を聴くと、この人の素晴らしい音楽センスが窺い知れる。技巧的にだろうか(あるいは使用した版にそう書いてあるのか)、最高音の音程を1オクターヴ下げ、守りの姿勢に入ってしまった場所があったのが個人的には少し残念。
→ ☆☆☆☆
44.エレーヌ・ブルゲ(フランス) 26歳 二次進出
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
音楽的に幾分単調になる部分はあるが、非常に堅実。バッハでは明確な意思が存在し、曲の様式を明らかにしていた。デュナーミクはやり過ぎかなと思うところもあり。ボザはとても神秘的。パガニーニは常に攻めた演奏で見事に完結された演奏、その中に「ドラマ」さえ感じる。
→ ☆☆☆☆
45.八木 瑛子(日本) 23歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
音が澄んでいる。抑揚の大きな奏法、そして演奏。技術的に常に安定している。「アルマンド」ブレス音は大きいが、音楽そのものはそれによって途切れてはいない。「コレンテ」入りで幾分力んでしまったのが残念。吹く音楽が大きく、聴く側にとてもインパクトを与える。パガニーニ・装飾音符の処理(つけたしっぽく聴こえる感じもする)にもう一工夫あったら更に印象的だったのにと残念。速い部分も少し力みが感じられ、もう少し肩の力を抜いて臨めば、更に良い演奏になったと思う。
→ ☆☆☆★
46.フィリッポ・デルノーチェ(イタリア) 23歳
バッハ/ボザ/パガニーニ:No.11
常識に適った優等生的な演奏だが、個性が感じられにくく、演奏にインパクトも感じられない。パガニーニも全般におとなしい演奏。音楽的にもいわゆる標準レヴェルで、個性の強いコンテスタントが出尽くした最後の出番と言うのもいかにも辛かった。、
→ ☆☆
<私のジャッジ>
☆☆☆☆☆・3名 16 19 40
☆☆☆☆★・8名 4 9 11 17 20 24 33 42
☆☆☆☆・3名 6 43 44
☆☆☆★・7名 8 10 27 32 34 39 45
☆☆☆・8名 1 2 13 15 26 36 38 41
↑ ----------二次進出ライン------------ ↑
☆☆★・5名 5 14 18 21 30
☆☆・6名 3 7 12 22 37 46
☆★・4名 23 25 28 29
☆・2名 31 35









