2013/9/28 大阪交響楽団 第179回定期演奏会 | 音楽と競馬、思ったことを書いて行きます


音楽と競馬、思ったことを書いて行きます


音楽と競馬、思ったことを書いて行きます

ちょっと遅くなり、明日は仕事なので、詳しくは明日(以降)書かせて頂きますが、後半に行くにしたがって、良い演奏になりましたね。第3楽章の深さ・丁寧さは素晴らしかったと思いますし、第4楽章の折り目正しさ・手堅さ・堅実さは、この曲・版に良く合った演奏スタイルで、特にこの楽章の冒頭の弦の前打音の見事な扱いは、今までこの曲ではあまり聴いたことにないようなものでした。楽譜にはそう演奏するように書いてはあるんですが、これほどまでに忠実に演奏された記憶はないですね。一方で、前半は練れてくるまで時間がかかり、多少落ち着かない演奏と言う印象でした。出だしのホルンのいきなりの音程の狂いは残念でしたし、第2楽章はテンポ的にちょっと忙しなく、どんどん前のめり気味になってしまったのは惜しかったですね。管のピッチの悪さ、低弦の音程の悪さも目だっていたように思います。



以下、追記分。

会場の客席は、かなり空席が見られましたが、渋い1曲プロと、第1稿と言うのが嫌われたのかも知れませんね。この日も前回定期に続いてコンマスは林七奈さん。洒脱さやハッタリのあるような曲ではまだまだ役不足と言う感じもしますが、全体的には前回の定期よりは良かったでしょうか。堅実なトップサイドの里屋幸さんの存在も大きいと思います。曲ですが、中学生の頃に聴き始めたNHK-FMの番組では、ブルックナーの曲が放送される時は決まって金子建志さんの版の「聴き比べ」があり、第1稿も何度も聴かせて頂きましたので、この日の演奏会も耳馴染みのある曲として聴けたのは幸いでした。演奏ですが、ホルンとワグネルテューバ群が左右対称に配置されていましたが、これはあまり感心しませんでした。オルガン席からは舞台が見渡せるんですが、ワグネル群がオケ全体の流れに乗れていなかったですね。トップがザッツを出す訳でもなく、奏者が何となく雰囲気でめいめいが音を出していると言う感じで、パートとしてのまとまりを感じませんでしたし、器具を落として金属音が会場に鳴り響いたのも頂けなかったですね。この配置は「オルガンのような音」を出そうと意識した指揮者の指示だと思いますが、まとまりと言う点からも8人の奏者を同じ塊りにするべきだったと思います。第1楽章は落ち着かない流れが続き、加えて第2稿と異なる場所が必要以上に強調されてしまっている感じがあり(そこをことさら「張り切って」しまっていると言うような・・・)、全体的にバランスの悪い楽章になってしまいました。トランペット以下のブラスは非常に好調だったものの、弦と木管との融和が今一つで、テンポ的な面からも表面的に流れて行ってしまったような感があります。第2楽章も似たような印象。もう少し腰を落ち着けた演奏が聴きたかったでしょうか。主題を「野人(ミヒェル)」=“鈍重な田舎者”と説明したと言うぐらいですから、もっと1音1音の深み・歩みを感じたかったですね。「イ長調~ホ長調~変ホ長調~変イ短調~変ホ長調」と転調して行くモチーフの場所ですが、第2稿では、同音型での二度目は「イ長調~変ニ長調~ハ長調~ニ短調~ハ長調」で終止します。一方、第1稿ではトランペットの上向形が異なり、二度目の開始がイ長調では無く、嬰ヘ長調(変ト長調)から変ニ長調に展開して行くのはやはり違和感がありますし、第2稿の方が理に適っていますね。トリオはこれはこれでブルックナー的な素敵な曲だと思いますが、この異なるトリオを「聴かせよう」と言う意識が強く働いたのか、楽章全体から受ける印象はもうひとつだったですね。ここまではちょっといつもの児玉さんらしくなかったですかね・・・。以下の楽章は当日書いた感想と同じですが、もう少し前半が深堀り出来ていれば、全体的なバランスも良く、更に感銘を受けたんだと思います。この日は木管の出来が不安定で、特にフルート同士のピッチの悪さ、オーボエの発音の悪さはいつもの素晴らしい演奏から見ればちょっと残念な出来でした。ヴァイオリンは両パートとも良く弾けていました。弓の使い方や弾き方にも統一感があり、金管群(特に低管)や安定感抜群のハープとともに、この日の演奏をよく支えていたと思います。


それから、今日も拍手より前に「ブラヴォー」の声。「いつもの詰まったような声」の男性。いつもいつも同じ人ですよ。「トリスタン~」では演奏をぶち壊し、今回は多少時間を置いての「ブラヴォー」でしたが、余韻が壊れてしまいました。こういうことをする気持ちがわかりません。隣に座る機会があれば、一度「問い詰めて」みたいですね。自分ひとりの演奏会ではありませんし、ああやって叫ぶ間合いを考えていること自体「確信犯」でしかありませんね。