今日でこのシリーズも終わりになります。この大切なコンサートに行って来ました。客席も8分は埋まっていて、このシリーズへの期待の高さが伺われました。ピアノ・トリオ第3番の方は、曲もまだ未熟ですし、演奏自体も表面的な感もあり、あまり聴きどころが無かったような印象でしたが、このシリーズの締めとなる第7番「大公」は、曲が良く書けていることもあってか、中身の濃い充実した演奏を聴くことが出来ました。この3人の演奏、全く派手さはありませんし、弦のおふたりともがガット弦を張っておられ、出て来る音自体に艶もそれ程ありませんし、ヴィブラートも抑え気味です。そういう状況でアンサンブルそのものが非常に難しいんですが、そこはピアノの鈴木華重子さんの熟達したピアニズムが弦のお二人を仲立ちし、音色・音楽共に、聴き手に対し説得力を与えるような演奏が引き出されていたように思いました。惜しむらくは、ヴァイオリンの田中美奈さん、もともと渋い地味目な奏者ですが、ガット弦での演奏はその感がより強くなり、「ここ」と言う個所での表現がもうひとつ引き出されて来ないような感じで、少々物足りない場面もありました。今日を以って、このトリオは終了、またそれぞれの活躍の場所に戻って行かれます。
終演後のサイン会。あれだけの演奏をされ、お疲れのところなのに、本当に有難いことです。
冒頭で、鈴木華重子さんがソロで弾かれる曲を当てる「ミステリー・ピース」と言うクイズがあり、今回も正解出来、プレゼントをゲットしました。ありがとうございました。今回はお客さんも多かったんですが、作曲家を当てた方がたった13人しかおられなかったと言うのは、ちょっと意外でした。ブラームスもこの曲ぐらいになると、盲点になるんでしょうかね・・・。
今日で、このブログを始めてちょうど一年になりました。良いプレゼントを頂きました。
