大西順子さん、特にオリジナルがもうひとつ良く理解出来なかったアーティストでしたが、大阪で弾く最後の日にこれだけの熱狂的なファンが大勢集まりました。腰を据えて聴きとおしました。1曲がどれも長いんですが、ひとつの曲に彼女がやりたいすべての要素が詰まっているのを感じます。とにかく「頭が良い」ひとですよね。ピアノの音ひとつひとつに「意思」「知性」、「哲学」めいたものさえ感じる、そんな演奏です。弾く音符が多くても、決して弾き飛ばしたりしていない。次をどう弾くんだろう、そういった私たちの予想を遥かに超える展開を見せるんですよね。もちろんバラードも良いんですが、テンポの速い曲は更に良いですね。曲の中で、彼女自身はもちろん、共演者も聴衆も、みんなが高まって行く、一体感を感じられる演奏、言い方は難しいんですが、そんな感じですかね。同じ年代の天才女流ピアニスト・山中千尋さんとの大きな違いは、そこらへんにあるんだと思います。ベースの井上陽介さんは当たり前ですが、ドラムのクインシー・デイヴィスさんの感性とテクニックも抜群でした。私の聴く能力の限界を超えた大西順子さんの最後のライヴに接することが出来ました。記憶に残る素晴らしい体験をさせて頂きました。ありがとうございました。



