ノースアメリカン・エイヴィエーション社が開発した『AJ-1/2・AJ-1/2P サヴェージ(獰猛な、野蛮な、という意味)』は、プラットホームでの運用を主眼におき、核兵器の搭載を前提に設計され1948年7月3日に初飛行を行った。


初めての核兵器搭載可能な高速性能をもつ艦上攻撃機となったが、初期のジェットエンジンは燃費・低速性能が悪く、プラットホームで運用するには問題が多かった。


その打開策として、2基のプラット&ホイットニー R-2800レシプロエンジンと、アリソン J33ターボジェットエンジン1基を搭載することになった。この目的は、発艦時のパワー確保ならびに高速飛行である。


生産開始は1949年5月~、部隊に配備され始めたのは1949年9月13日、1960年代に退役した。


●各タイプ

AJ-1 (A-2A)

初期型。55機製造。

爆弾倉にホース、燃料ポンプ、電動機、ドローグなどを装備した空中給油機も存在する。


AJ-2 (A-2B)

1953年2月19日初飛行。

胴体の延長、燃料タンク増設、水平尾翼の上反角を無くした性能向上型。

55機製造。


AJ-2P

機首を再設計し、自動的に作動する18台のカメラを搭載した偵察機型。30機製造。

夜間ならびに低高度での飛行が可能で、夜間ミッションの場合は閃光弾を搭載した。


●配備先(アメリカ海軍)

VAH-15 

VAH-16

VJ-61/VAP-61

VJ-62/VAP-62 

VC-5/VAH-5 

VC-6/VAH-6 

VC-9/VAH-9 

VC-7/VAH-7 

VC-8/VAH-11

重攻撃複合航空隊(1948年~1956年)

写真偵察航空隊

CV-43 コーラル・シー (1950年8月31日)


●スペック

乗員:3名 

全長:19.2m

 全幅:21.8m 

全高:6.2m

空虚重量:12,500kg(27,558lb)

全備重量:21,363kg(47,000lb)

エンジン:P&W-R-2800-44Wレシプロエンジン×2、アリソン J33-A-1ターボジェットエンジン×1

 最高速度:758km/h(M0.62)

 航続距離:2,622km

上昇限界高度:13,100m(43,000ft)

武装:爆弾5,400kg(12,000lb)

総生産数:143機