1月18日に綴ったブログ
沢山の言葉で
亡き母のことを褒めてくれて
夏が頑張ればそれが母につながるんだと
頑張って生きようと思わせてくれた雅之さん
うちの班は8軒
各家1名 葬儀の働きを頼まれた
働きは斎場で受付をやったり
香典の会計作業をするのよ
本来は各家1名だけど
夏は最後のお別れをしたくて
父と2人で当家に行き
マイクロバスで斎場に行った
父は受付
会計は誰もやりたがらず
夏が頼まれた
1番下っ端だから
何も言えない
お通夜も告別式も
受付から丸見えの用意された場所で
お通夜見舞、香典の名前と芳名の確認
汚い字だったり難読名前を解読
(斎場側でパソコンでまとめてくれるため)
香典袋を開け金額を確認し
札の向きを揃え袋に戻す
金額を書き込み
香典袋や中袋に金額が記入されていなければ
その金額も書き
袋と芳名の紙に同じ番号をふる
簡単だけど手間がかかる作業
セロテープでがっちり
止めている人もいるし
豪華な香典袋は元に戻すのが大変
とにかく忙しい
受付以外の
班のおじちゃんら--が
手伝ってくれるかと思ったのに
ずっと尿道に管をさした話をしている
お通夜が開始されても
夏はずっとその作業
そして最後に
働きの方のお焼香と呼ばれ
お焼香
翌日も同じ
火葬場に行かず
ずっとその作業
おじちゃんたちは
ずっと75歳からの
免許の更新の知能テストの話をしてたよ
だから夏は
心を静かに手を掌わせるっていうより
ずっと作業で
おじちゃんたちの
わけ分からん話の方が
耳に残っている
最後にお手伝いさせてもらえて
それはそれでよかったけど
まさかずっとお金を
数えることになるとは思ってなかったから
ちょっと想像と違い過ぎて複雑な心境
でもきっと優しい雅之さんだから
夏にはしんみりして
欲しくなかったのかな
そんな勝手な解釈で
最後まで感謝
各葬儀屋の名前の入った
ボールペンが
使いきれないほど溜まっている
通夜返し
香典返し
そして葬式があれば
四十九日もあるわけで
その度に頂く
海苔や茶葉や
ボトル醤油が大渋滞
2024年がスタートし
壁掛けのカレンダーの8月に
新盆の故人の名前リストの紙を
貼り直す
溜まる一方の
大量に並ぶそれらを見るたびに
苦しくなるよ
雅之さん66歳
妹(Mちゃん)と2人暮らしだったのよ
告別式の翌日に
Mちゃんがうちに来たのね
そんでね
お通夜見舞いもお香典も
父と夏旦那の
両方から頂いちゃって
すみませんって言うのね
そんでね
「あんちゃん
夏ちゃんのこと気に入ってたんだよ」
そう言われた
Mちゃんは料理が苦手なんだって
だからね雅之さんは
「夏ちゃんに来てもらえないかな
お金払うから
バイトで来てくれないかな」
何回もそう言ってくれてたらしい
でもそんな迷惑はかけられないよって
駄目だよって
私が作るもんで我慢しなさいって
言ってたんだって
遊びに来てと言ってくれた雅之さん
今まで1度も遊びになんて
行ったことがなかったから
社交辞令で言ったんだろうなって
本当はどうだったんだろうって考えたけど
勇気を出して行ってれば良かったと
もの凄く後悔している
今まで沢山の後悔
だから後悔しないように しないように
精一杯頑張ってるんだけど
やっぱり後悔が出てくるもんだね
ここらは初七日から
四十九日まで七日ごとに
契約さんが
当家に行き団子を作り供えるのよ
でもね
Mちゃんは
今まで地区の奉仕作業とか
集まりにほぼ顔を出してなくて
だから頼むのは悪いと思って
断ったんだって
だから夏ね
言ったのよ
「夏にやらして」
その言葉だけで嬉しいって
言ってくれたけど夏は
3月5日の四十九日まで7回
毎週火曜日に団子を
届けさせてもらうことにした
(これは過去写真だけど)
昨日の朝も、丸めた団子を蒸かし
届けさせてもらった
Mちゃんは言うのよ
「普通こんなに上手に出来ないよ
凄いねぇ」
だから言ったよ
「うちは命日も多いし
夏めっちゃ団子丸めてるから」
Mちゃんは
「辛さの分だから
凄いんじゃなくて
これが上手に出来るって
悲しいことなんだよね」
そう言ってくれた
夏はね
兄弟を亡くした辛さも分かるし
この団子を供えるということは
きちんと意味のある事だと言われているから
・・・本当のことは分からんけど
出来ることは
やらせてもらいたいと思った
Mちゃんは言うのね
「いつまで続くか分からない介護
冷たくしちゃったこともあって
凄く後悔している」
だから夏言ったのよ
私も後悔が多くて
祖母の時は絶対後悔しないように
完璧にやったのよ
でも後悔は出て来る
ふと もうちょっと
なにか工夫していたら
もう少し長生きさせて
あげられたかもって
祖母の娘は施設に入れると
登録したけど
夏は祖母の事を考えたら入れる気がなく
したら全部夏が看るから
来なくていいから
そういう覚悟を決めていた
でも最後は病院だろうなと・・・
ギリギリまで家に置いてあげたい
そう思い・・・
そのギリギリで救急車で病院に
でも本人が家に帰りたいと騒いでいると
家に連れて帰り
訪問看護と契約をし
家で看取る事に決めた
祖母にとって
夏は最高の孫だったと思う
夏は完璧に後悔なく
最後まで出来たと思った
でもいつもいた祖母が
1人の人間がいなくなったわけで
時間が経つと
後悔は出てくる
「だからどんなに完璧にやっても
後悔は出て来るんだよ
会えなくなっちゃたんだもん
どんなに精一杯やっても
後悔はでてくるもんだよ」
2人で泣いた
【忘れな草】
節分
病院の帰りに材料を買い
今年も手作り
よく分からんけど
7種類の具って決めている
大葉・胡瓜・玉子・山ごぼう
ネギトロ・鰻・いくら
いつも可愛がってくれている
近所のおじちゃんにも届ける夏
今年はMちゃん用と
雅之さんへのお供え用も作り
届けた
雅之さんが
夏を救ってくれた言葉の数々
その夏の感謝の気持ちは
それは雅之さんがMちゃんに
残したもののひとつだと思う
だから夏はこれからも
全力でMちゃんの
力になろうと思っている
・・・雅之さん
本当に本当にありがとう