「ふーん、上手くいったんだ」

「・・・なんか微妙な反応だな」

ファストフード店でこの前のことを話しても、綺は大した反応を見せない。

窓の外を見ながらずっとシェイクを飲んでいる。

「驚くとでも思ったの?」

「え?まあ・・・」

「だって望、お前のこと好きなのバレバレだったじゃん。俺に嫉妬してたの丸分かり」

「えー?そうだったか?」

「・・・お前は望が自分のこと好きにはならないって先入観持ってたからそんな素振り見せても気づかなかったんだろ。望もホントはお前に惚れてんだろ」

「そ、そんなこと・・・」

綺は深く溜め息を吐いた。

「好きじゃなきゃ無理矢理突っ込んできた相手に付き合えなんて自分から言えるわけねーだろ。まあ望も自覚がないんだろうけどな」

「・・・う・・・」

どう返していいのか分からず、うつむいて黙っていたら、綺は頭を叩いてきた。

「いだっ!」

「何笑ってんの?不気味なんだけど」

「はあ!?笑ってねーし!」

「笑ってたよ。さも幸せそうに」

更に何も言い返せなくなり、今度は顔を見られまいと、浄華はテーブルに突っ伏した。

望と付き合うことになったのは嬉しすぎて、未だに信じられない。

あんなことをして、関係が悪化することはあっても、その逆に関係が変化するとは思ってもみなかった。

「・・・おい、お前のケータイ光ってんぞ」

はっとしてテーブルに置いた携帯電話を見ると、チカチカと光りながら振動している。

開くとメールが一件入っていた。

「お、愛する恋人からか?」

「う、うるせーよ!」

とは言っても、メールは望からのものだ。

『今日 数学の課題聞きに言ってもいいか。泊まりで』

願ってもないメールに心が弾む。

すぐに返信しようとすると、綺がこちらを見てニヤリと笑った。

「今日泊まってもいい?愛する浄華。みたいな感じ?」

「ちっ・・・違げーから!」

半分は当たっていたことにドキリとしたが、考えないようにして返信した。

『分かった 待ってる』

すると、一分も経たないうちに返事が来た。

「早いな・・・」

開いてみると、釘を刺すような一言だった。

『エロいこと考えてんじゃねーよ スケベ』

「今度は 浄華エロいこと考えてたでしょー みたいな?」

「もうお前黙れよ!」

何で分かるんだよ、と思いながら、浄華は挑戦的な返事を送る。

『覚悟しとけよ』

それっきり望から返信は来なかった。


──To be continued──







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