リビングに戻ると、望はすでにいなくなっていた。
寝室に入れば、望がベッドの上で寝ている。
目をつむり、浅い呼吸を繰り返している。
いつもならそのままにしておくところだが、浄華はあえて布団を剥いた。
急に布団を取られ、望は驚いて目を覚ます。
「!?さむっ!おい布団返せ!!」
「ホント寒いわ。俺も入ろ」
「え!?」
浄華は自分もベッドの上に寝ると、布団を元に戻した。
「お前はソファーで寝るんだろうが!」
「今日はなんか肌寒いなー」
そう言うと、浄華は布団の中で望を引き寄せ、そのまま抱きしめた。
「ちょっ・・・放せよ!」
「・・・あったけー」
まるで犬か猫を抱いているような感覚だ。
あまりに心地よくて、そのまま眠りに落ちてしまいそうになる。
「・・・なんなんだよ急に!」
「・・・だってお前、俺がお前と別々に寝る、って言ったから不機嫌だったんだろ?」
「・・・っ!」
薄暗い中でも、望の顔が急に赤くなっていくのがよく分かった。
「それなら言ってくれればいいのに。何で黙って寝るんだよ」
「なっ・・・!言えるわけねーだろ!」
「何でだよ」
「だって・・・断られたら嫌だし・・・」
「断るわけねーだろ。俺だってお前と一緒に寝たかったのに」
腕の中でじたばたしていた望が急に大人しくなる。
静かになったら、望の鼓動が早くなっているのもよく分かるようになった。
「お前と一緒に寝れるなんて、こんな幸せなことねーよ」
「・・・何でそんなことあっさり言えるんだよ・・・」
「俺、正直だから」
「・・・俺は素直じゃないから・・・」
「まあいいんじゃね?そこが望の良さかもしれねーし」
「・・・お前は・・・」
少しずつすこしずつではあるが、望が自分から寄り添ってきて、浄華自身も鼓動が早くなるのを感じた。
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