妹よ。 episode 05 ~Vol.233~ | L-Magicianの独り言。

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某地方都市で活躍(?)するマジシャンの日々の出来事を綴っております。

L-Magicianとはローカルマジシャンのことです。

最初から読んでいただけたらマジで面白いかと。。。思ってます。

妹と離れて暮らすようになって14年目となる。


どこの兄妹も同じようなものかと思うが一緒に暮らしていたころはケンカばかりしていたが、離れて暮らすようになってからは非常に仲が良くなった。


まぁもともと、ケンカばかりしてたけど仲も良かったけどね。



で、妹のお話。


うちの妹は料理が非常に美味い。


自分で自画自賛している。


で、実際に美味いらしい。


俺は実家に帰っても遊んでばかりで家で食事をすることがほとんどなかったので妹の手料理などはもう10何年も食べてない。


妹が料理上手になったのは俺のおかげなのだ。


間違いない。


今日はそんな話をしよう。





あれは俺が16歳くらいのことだった。


妹が中学2年生くらい。


その頃の妹は部活動もやっていなく、ただ遊んでいたかと思う。


成績は中の上くらい。


趣味なども特に何もなく、母ちゃんが妹に何か趣味を持たせたいと試行錯誤していた。


で、その頃の俺は。


地元の進学校で部活動を現役バリバリでやっていた。


進学校なので宿題の量も多い。


土日も部活だ。


部活が終わって家で勉強もある。


毎日暇を持て余している妹とは対照的な生活を送っていた。


その頃の俺の生きがいはというと。。。。


もちろん、食事だ。


尋常じゃないほど運動をしている。


朝飯を食べた後にパンを食べて、昼ご飯食べて、部活が終わって先輩と飯を食べて家に帰ってから晩飯を食べる。


恐ろしいほどの食欲だった。


それでも体系はスリムだったのさ。




ある日のこと。


部活が終わって真っすぐに家に帰った。


非常に腹が減っている。


「母ちゃん!飯!」


今考えると贅沢な暮しだ。


帰ったら風呂が沸いてあり、飯の支度がしてある。


独り暮らしすると分かる、このありがたさ。


「今日は妹がスープを作ったんだよ!偉いでしょ!たくさんあるから!」


妹の手料理か。


初めての出来事だった。


まぁ誰が作っても構わん。


これだけ腹が減ったら大概美味いはず。


しかし・・・・・・・・・・


妹のスープは。。。。。。。。。。。。


黒かった。。。。


何だろう。


俺が知っているスープとは違う。


まず、色が黒い。


具がない。


なんで!?


ハイハイ (´。` ) =3


なんで、誰も突っ込まない。


妹が料理の準備をしている隙に俺はスープを飲んでみた。


見た目が悪くても美味い料理などたくさんある。


が、、、、、、


案の定・・・・・・・・・・・


まずい!



お湯にコショウをふりかけた。


そんな感じ。


コショウの味しかしない。


「母ちゃん!マズイ。。。。。。」


「しっ!黙りなさい!」


母ちゃん、凄い剣幕で怒っている。


「マズイは禁句です。」


「アホ!マズイもんはマズイ!部活でクタクタに疲れてんだよ。こんなマズイもん食えるか!」


生まれてこの方、母ちゃんの手料理か惣菜くらいしか食べたことがない俺は、この世の中にマズイ料理があるということを初めて知った。


「あのね、あの娘(妹ね)には何の取り柄もないの。


今日、やっと料理に興味を覚えたのよ。


あの娘が結婚できるようになるためにも、料理くらい覚えさせなきゃ。」


「だからマズイものはマズイって言うのも優しさじゃね?」


他の誰もが言ってくれないのなら、家族くらいは本音で語ろうよ。


「あんたバカね!?あんたがマズイって言ったら、もう二度と料理しないって言うかもしれんでしょ!絶対美味しいっていいなさい。そして残さず食べなさい。」


「こんなに疲れた体にあのマズイ飯を食えと?」


「妹の一生がかかってるのよ!あんたお兄ちゃんでしょ!残したら今月の小遣いなしね。」


ギャ━━━━━━Σヾ(゚Д゚)ノ━━━━━━ !!!!



「分かったよ。。。。。。。。」


高校2年生にとって一ヶ月の小遣いがなくなるのは痛い。


まぁ食費で消えるけど。。。。


他の食事で誤魔化しながら妹のお手製スープを食べた。


やっぱりマズイ。


妹に聞いてみた。


「ちなみに、これは何スープって言うの?」


「あのね。。。。。私が考えたの!凄くない!?」



オォォーーー!! w(゚ロ゚;w(゚ロ゚)w;゚ロ゚)w オォォーーー!!



何で料理初心者のお前が創作料理など作る?


最初は本を見ろ!本を!


母ちゃんはなぜ、止めない!?


コショウの味しかしないのだが、さらに濃いのだ。


海水の塩がコショウだったら、きっとこんな感じなのではないだろうか?


とりあえず、飲みきった。


ふぅ~まずかった。


「兄ちゃん!どうやった?」


妹は満面の笑みで俺を見る。


そして俺は母を見る。


絶対に美味しいって言いなさい!的な目で俺を見ている。


次に発する俺の一言で今月の小遣いが決まるのだ。


「うん、美味しかったよ!また作ってね。今度はできれば名前がついた料理を作ってね。


最後の台詞はせめてもの俺の抵抗だ。


言った!言ったぞ!!!!!!!!!!


俺は16歳にして、この世の中に優しいウソってのがあることを知った。


母ちゃんを見る。


まぁ良し!的な顔だ。


すると妹が予期せぬ言葉を発した。


「おかわりいっぱいあるからね!」



Σ( ̄ ̄ ̄Д ̄ ̄ ̄lll) ガビーン



「あ、ください。。。。。」


妹は、おかわりをドンブリいっぱいに注いで持ってきた。


俺は16歳にして、人の優しさは時として余計なお世話になる!ということを知った。


次の日、予想通り腹を下した。


これをきっかけに妹が料理にハマるようになり、妹の料理技術は格段に進歩していった。


どう考えても妹が料理上手になったのは俺のおかげだろう。


そんな妹も年末で母になります。


終わり。