マジックに関係ある店でも、そうでなくても、芸能人がいらしたときに

「超VIPにご来店いただきました!」

みたいなことをすぐに書いている店や人間からは少し距離を取ることにしている。

その人が本当にその店にとってとても大事な方なのであればもちろん構わないのだけど、往々にしてそうではなく、単純に「芸能人キター!」的なノリでVIPという表現を使っているだけの場合が多いようである。


有名であるから、その人をえこひいきするとか、ことさら大事にするとか、如月にはそういう発想が残念ながら無い。

だから今まで苦労してきたような気もするが。


昔から大事にすると決めているのは、ただ一点、

「マジックをちゃんと観てくださるお客様」

それだけである。


だからどちらかというと、如月にとってのVIPというものがあるとするならば、

いつでもマジックを観られるぐらいの収入があるけど、すげえ態度が悪い有名人、とかではなく、

「そんなに収入がないので頻繁には来られないんだけど、半年間楽しみにしていました!!」みたいな方こそ、超がつくVIPだと思っている。


もっと精進して、マジックを楽しんでいただける機会をたくさん作れればいいなあ。

できることなら、如月が昔いた夜の世界ではなく、昼の世界で。




そんなことを、ホタルイカを食べながら考えていた。


結論としては、



ホタルイカは旨いということである。