もうすぐ名古屋での千秋楽が終わるので、劇団四季の「CATS」を昨日見に行きました。今回の名古屋での観劇は4回目です。

 

観劇数は少ないですが、1989年が初めてのCATS観劇でした。つまり、CATS歴35年!

小学生だった自分が夢中になり、大学時代も相変わらず虜でした。月日が流れてもCATS愛は変わらず・・・

一番好きなミュージカルです。

 

CATSについて書き出すと、おそらく1か月はかかるので割愛します(CATS愛だけに真顔

 

で、今バレエをやるようになってから見ると、今までとは違う視点で見ていることに気が付きました。

 

  舞台の狭さにびっくりする

踊りなんか知らなかったころは、空間的なことを何も捉えてなかったのですが、いざ自分が踊るようになると、あの狭さで同じフリであのスピードで踊るって・・・すごいっ・・・とびっくりします。

 

 

  大道具の上で踊るのにビビる

タイヤの上とか、結構不安定そうに見える場所でも踊っていたりするので、ビビリまくります。

 

 

  バレエ系猫に圧倒的に目がいってしまう

もともと好きなのはミストフェリーズというバレエ系猫だったわけですが、バレエを始めてから圧倒的に好きになったのが「タントミール」というシャム猫。他の猫と違って、スキニーな衣裳なのでバレエを始める前は直視するのが恥ずかしい感じがしましたが、バレエを始めてからバレエ的な動きの多いタントミールが、身体のラインを分かりやすい衣裳から目が離せなくなります。

 

特に今回は髙田直美さんのタントミールが印象的で、スラっとしたスタイルの良さ、つま先まで美しい動きに加えて、他の猫よりも少しだけアゴを上にしていて、高貴な感じがまさに自分が求める「タントミール」だったので魅了されました。

 

あとは、カッサンドラタンブルブルータスはまさにパドドゥみたいな振りも多くて、ついつい目が行きます。またタンブルブルータスがオス猫感強くてかっこよいのです。

 

 

  歌いながら踊ることが信じられない

バレエをやる前ももちろん「歌って踊る」ってすごいなー、とは思っていたけど、自分が踊ることに精一杯な日々を送っているので、踊りながら歌っていることが凄すぎて・・・想像もできません。レッスン中に歌え、と言われても歌える気がしません。

 

しかも歌ってたらフリとか間違えないだろうか、とか本当に本当にびっくりする・・・。頭の中どうなってるんだろう・・・

 

 

  手拍子がリズムとズレてくると気になる

スキンブルシャンクス鉄道猫では、手拍子をするところがあります。

自分も踊るようになって、手拍子がズレてたら、踊りにくいよなぁー、と思ってしまい、手拍子のリズムにものすごく気を遣います。

相手はプロなんだから、きっとそんなことに影響はされないのでしょうが・・・

 

 

  立ち位置のズレが気になる

私は観劇の際は席位置にこだわります。センターブロックの前半ブロックの最後列のセンター(13列目20番あたり)を取ります。そこが背の高い自分が誰かの邪魔にならずに、舞台にどっぷり浸かれる場所なのです。

 

で、今までは単純にその理由でどセンターをとっていたわけですが・・・

バレエをやりはじめてからどセンターゆえに気になるのが全員の立ち位置。

誰かの顔が隠れていたり、左右のバランスが崩れていたり・・・

「あぁ、〇〇(猫の名前)はもっと下手(しもて)いかなきゃ」とか思ってしまいます。

 

 

  中腰でポーズする人を心の中で応援する

今までなーんにも考えずに全員が集合するところとか、見ていたのですが、バレエでも同じ時間静止するにしても、中腰系は辛すぎるのを知ってしまったので、CATSを見ていても、中盤にいて、中腰で静止している猫たちを、「がんばれ!」とエールを送りたくなります。

 

 

  尺が気になる

バレエだと、結構これって1分ちょいなの?みたいな曲も多いので、CATS見てるとこれだけ長い尺をよく踊ってるなー、と感心してしまいます。

 

あと演目にもよるけど、バレエって主役がずっと踊ってるわけじゃなくて、「〇〇の友人の踊り」とか、うまいこと休憩させてくれるとこがあるけど、CATSもいろんな猫を紹介してるけど、周りでも踊ってるから、全然休憩になってなくない?って心配になってしまいます。

 

休憩前の見どころが「ジェリクル舞踏会」という踊りまくりのナンバーなんだけど、1989年の時にはなかった「けんか猫」の紹介があるのです。(オリジナルの方にはもともとあった)一瞬、「あ、これ舞踏会前の休憩としてナンバー復活させたんか?」と思って見てみたら、これはこれでハード・・・ただただハードになってただけでした滝汗

 

  舞台にいる時間が気になる

上の内容でもそうですが、バレエだと袖にはけて、ちょっと休む時間があるなー、と思うのですが、CATSはわりとそれぞれ出たり入ったり。その中でも、働きすぎじゃない?と思うのがマンカストラップ

 

リーダーという役割なので、仕方ないのだけど、歌うし踊るし、説明してくれるし、マンカストラップさん、休みありますか?って心配になるレベル。店長なのに、店長が一番忙しい店ってあるじゃない?そんな感じなのだけど、マンカストラップのすごいのは、その大変さを微塵も感じさせないように、いつも余裕なんよ・・・歌も踊りも喋りも。

だから今まで心配にならなかったのよね・・・なのに、自分がバレエをやり始めるようになったら、「マンカストラップさんの仕事量半端ないな」って思って、もう尊敬しかない。

 

昨日のマンカストラップさんは分部惇平さんだったんだけど、とーってもスタイルよくてかっこよくて・・・頼りになるリーダー感すごくて素晴らしかったです。

 

 

  休憩時間が長すぎるとは感じなくなる

基本的に観劇は1人でするので、今までは休憩時間が退屈でした。でもバレエを始めてから気にならなくなりました。

 

だって前述したとおり・・・皆さん出ずっぱりだし、ジェリクル舞踏会で出し切った後なので、20分休憩なんて短いくらいだ、と思ってしまいます。猫さんたち、ゆっくり休んでくれ、と思いながら、自分も休憩時間を過ごしています。

 

 

  照明がまぶしくないか心配になる

オールドデュトロノミーを誘拐したマキャベティが感電したと同時に停電。会場は真っ暗になります。

そこで、ゴミの中から懐中電灯を出した猫が照明さんの代わりをするんだけど・・・

そこからミストフェリーズがマジカルでライティングするまでの間、ラム・タム・タガーが歌ってるんだけど、その歌ってる間はその懐中電灯の光が直で当たってるですよね・・・

眩しくないかな・・・ととても心配になります。

 

 

  失敗からのリカバリーも分かるようになった

バレエをやる前は、よっぽどのミス以外は気に留めなかった(気が付かなかった)のですが、「あぁ、最後軸がブレたな」とか「着地スベったな」とか、多少分かるようになりました。

 

そこで分かるようになったのが、プロの誤魔化し方(いい意味で)です。完璧に踊るのも大切だけど、失敗した時にいかに客に分からせないようにするか、って大事だよなぁ、って思います。

(というか、誤魔化し方も会得しないと、全力で踊れないかもしれないとさえ、最近は思います)

 

特に今回はタンブルブルータスがジェリクル舞踏会の集合して回転するところで転んだんです(多分)。

結構な勢いで転んだと思うのですが、1秒もしないくらいで立ち上がって続行。

いや、大袈裟じゃないくらい1秒もしないくらいでした。

だから「多分」と言ってしまうのは、「もしかしたら、そういうフリだったのかも?」と思うくらい綺麗に転んで、綺麗に立ったのです。

 

プロってすごい・・・!!!

 

その後、タンブルブルータスが心配になり、後半もよく見ていましたが、勢いを緩めることなく大きくキレッキレに踊っていて、転んだことなど、私の見間違えだったのではないか、と思うくらいでした。

 

 

以上!バレエを始めてから見どころが変わった部分でした。

 

やっぱりCATS愛がすごいので、語り始めると止まらなくなります・・・。

 

ちなみに1989年に買ったパンフレットが右です。

 

 
歌詞が全部書いてあり、擦り切れるまで読みました。

 

ちなみに我らがChacottも1989年も協賛していて、こんな広告でした。

 

 

素敵・・・

 

 

今回のパンフレットのChacottはこれ。

 

 

バレエのChacottから一般的にはメイクとしてのブランド認識が強まったということでしょうか。

あとはミュージカル自体が、踊らない人も十分に楽しめる大衆的なものとして劇団四季が築き上げてきた、ということでもあるかもしれないなぁ、としみじみ感じました。

 

踊らなかった頃も、大好きなCATS。

踊るようになったから、ますます好きになりました!!!!

 

 

ありがとう!CATS!

次にCATSが名古屋に来るころには、もう少し自分も踊れるようになって、また違う目線で見るのかもしれませんね。