形の無いものを追いかけてるとき、ってついつい人と比べるのが人間だと思うのです。

 

例えば「幸せ」

 

幸せって、本来、自分の中でしか味わえない超主観的な感情だと思うのですが、それが自信のない時ほど、「あの人よりは、幸せよね、私」と安心したり、逆に「何であの人は幸せそうなのに、私ばっかり不幸なの?」とかね・・・。

 

そもそも比べるべきものではないのに、人間ってそういうものだな、と思います。

 

筋トレって何もかもが数字の世界で「この間は75キロしか上げられなかったけど、80キロいけた!」とか、めちゃくちゃ分かりやすい世界だったのです。

 

でもバレエって、評価も数字では捉えられません。

 

だから、不安になる。

だから評価が欲しくなる。

人と比べる。

 

でも結局人と比べて、安心すればいいけど、さらに不安になったら、ずっとエンドレスですよね。

 

だから、大人バレエを長くやるコツは

「絶対に人と比べないこと」だと個人的には思っています。

 

スタート地点も年齢もバックグラウンドも違う人たちですから・・・比べたって仕方ない!!!

 

でも、比べちゃうのも分かります真顔(人間だもの)。

 

去年の今頃はピルエット全然できなかったので、自分より浅い経歴の人が回ってるのを見ると心がザワザワ・・・・

 

何で自分はこんなに頑張ってるのにできないんだろう・・・って落ちこんでいました。

がっつり人と比べていました笑い泣き

 

そんな時、ミハイル・バリシニコフの

 

I do not try to dance better than anyone else.
I only try to dance better than myself.

 

私は他の誰かより上手く踊ろうとはしない。
自分自身より上手く踊ろうとするだけだ。

 

という言葉を聞いて、衝撃を受けました。

 

自分ができないことを、誰かを基準にして不安になったり、誰かよりできていることに、安心していたけど、それは自分自身と向き合ってない証拠だったのだな、と。

 

バレエを始めると、周りがみんなすごく踊れていて、「なぜ自分はできないのか」と落ち込むし、いっそ向いてないんじゃないだろうか、辞めようか、と思ってしまう人も少なからずいると思います。

 

人と比べず、できることを少しずつ増やしていくことを楽しむのが長く続けるコツだと思います!

 

見えないものを追いかけている時は、絶対的なものは自分の中にしか生まれないわけで、相対的に可視化しようとすることはナンセンスだったのだな、と今は思います。