突然ですが、「不信のとき ~ウーマンウォーズ」というドラマを知っていますか。
2006年のいわゆる不倫系ドラマで、松下由樹、米倉涼子、石黒賢というキャスティングでした。
私は見る前にてっきり米倉涼子さんが愛人、松下由樹さんと石黒賢さんが夫婦役だ、と思ってたんです。
が・・・見始めたら、米倉涼子さんが正妻役、松下由樹さんが愛人役だったのです。
どーにも、最初の思い込みがあって、ドラマに入り込めず・・・・
で、なんでそんな話を持ち出したか、というと、オシポワのドキュメンタリーを見たときに、オシポワがニキヤ、ガムザッティがネラ様だったのです。
その映像がとっても素敵で、ネラ様のガムザッティ見たい!オシポワのどろどろニキヤ凄そう!と想像をたくさんしていたわけです。
が、いざBlu-rayを買おうとしたら・・・ネラ様がニキヤでオシポワがガムザッティのしか売っていない・・・
ダメだ、もう脳内でキャスティングが逆になってるから、受け入れられない・・・とがっかりしたのです。
そこで見つけたのが、マリアネラ・ヌニュスがガムザッティ、タマラ・ロホがニキヤのバージョン。
いやぁぁぁああ、最高でした!!!
まずね、衣装が芸術的。
私、伊藤聡美さんの作るフィギュアスケートの衣装が大好きなのですが、それに通ずる美しさ!
羽衣のような生地にたくさんの装飾があって・・・でも全然重たそうに見えないの。
デザインもとっても素敵・・・
ニキヤなんてローウエストで肌の露出部分多すぎて、腸腰筋まで見えちゃってて、パドドゥは冷や冷やするほど。
本当に美しかった・・・。
そして、ネラ様・・・やっぱりすごかった・・・チャーミング系の雰囲気が得意だと思っていたけれど、ガムザッティが出てきた瞬間、息が止まるような美しさ。そしてそこに持ち合わせている我の強さ!ゾッとするような高貴さをこんなに出せるなんてすごい!!
あのキトリのかわいさ、どこに封印したの?びっくりしました。背中で去るだけの瞬間でさえ、背中が語ってるんだもの!
タマラさんは初めて見たのですが、めっちゃ綺麗・・・身体の使い方ひとつひとつ丁寧で、だからこそ「女!」って感じが出てて、女から見て、危険を察知するくらい、女!(絶対、女友達でも彼氏に紹介したくないタイプ)
でも、だからこそ、ソロルが惚れる気持ちもわからんでもないな、と思えるくらい美しかった・・・。
ただ美しいだけでなく、ソロルを愛してたんやろなー。でも重たいなー、これ、ソロルと逃避行になっても、結局、1年くらいでソロルが尻に敷かれてるか、束縛されてると思うなー、とか考えてました
とにかく2人の演じ方がとても違っていて、よかった!
私は今までバヤデール見ても「誰に共感したらええの?」って感じだったのです。アウトレイジなの?みんな悪人なの?っていう感想だったのです。
ガムザッティについても「虚栄心強い」「自分自分」「プライド高っ!」とかそんな感想だったのです。
今回は、ガムザッティの心の動きなども読み取ることができて、垣間見える強がってる感とか、ソロルを愛してるからこそ、とか、後悔とか、とても人間らしい気がして、ガムザッティは間違ったことをしたけど、彼女なりの愛を感じることができました。
ニキヤは、どうにも苦手なタイプで好きになれないキャラクター。
ガムザッティもソロルも家族とか背負ってるものがあって、そのために自分が犠牲になっている部分があると思うんですよ。でもニキヤって・・・ある意味背負ってるものとかないからこその「恋愛至上主義」感・・・そして、恋愛依存っぽい感じ?・・・が・・・・とても苦手です、ハイ(好きな人、ごめんなさい)
で、その苦手感をまぁ、タマラさんがうまいこと演じてるのよ。見てて美しいし、心奪われるんだけど、「こういう女に惚れると、後が大変だから・・・付き合うくらいならいいけど、結婚したら小遣い1万、友達との飲み会禁止、『私のこと嫌いになったの?』が口癖でめんどくせー女だぞ!」って言いたくなるのよ
ドラマで有森也実が出てきたときくらい、「やめとけーー!」感があるのよ!
だから、今まではソロルが闇堕ちしていくのが、なんか「現実逃避」としか思えず、「クズじゃん」と思っていたのですが、あぁ・・・あぁいう女と恋愛して、あぁいう別れ方になってしまったら闇堕ちするかもしれないなぁ。
現実逃避というより、責任を感じるからこそ、自分を痛めつけてる感じ?ソロルにも同情できたのは今回が初めてでした。
これほど、入り込めたので、本当に楽しかった・・・
ぜひ、このバージョンのバヤデール見ていただきたい!!!
ほんと、今まで全然好きな作品じゃなかったけど(←え)、すんごい楽しかったです!
で、ここだけの話、影の王国の最初のシーン、めちゃくちゃ美しいんだけど、100%寝ちゃうのって私だけですかね・・・
むしろ眠れない時に見たいくらい・・・。