水曜の夜である。
ハロウィンの夜である。
まるめで至福の時間を過してきた。
本日の担当は、フェイシャルのスペシャリスト、もりりん。
とろけるかと思ったわ。

「身体は二の次でいいから、今日はガッツリフェイシャルをお願い!」
そう伝えての90分。
半分以上落ちてたけど(笑)、ほんに心地良くリラックスしまくってきた。

まるめのスタッフは、それぞれの個性が凄まじい。
なので、あらゆるマッサージが受けられる。
今日みたいにとろり~んとさせてくれたり、シャッキリほぐしてくれたり。
つまり、誰にあたっても楽しめるってこと。

そんな幸せ気分にバイバイをして、アタシは店を出る。
目の前は道玄坂。
流石に撮らなかったけど、何台もの機動隊のでっかい車両が止まっている。

腕章をつけた私服の刑事もいる。
警視庁マークのついた車もある。
遠くには赤いランプがクルクル回っている車も見えた。

おいおい、どんだけ税金使ってるんだよ。
思わず、せこいことを思った。
そして、アタシはユニクロの所から地下に入るべく、スクランブル交差点の方に向かってひたすら歩く。

道玄坂の車道の途中からしっかりホコ天になっている。
このバカモノ(おっと、失礼間違えた)ワカモノのために車を制限させるなんて。
日本も平和だよ。

どんな人たちがおるんかなーと、目を凝らしてみる。
予想通り外国人が多い。
洋風な仮装は彼らの方が100倍似合ってた。笑

あとは、学生風の若い子たちばっかり。
当たり前か。
平日だし。
おじさんやおばさんは、皆仕事帰りなのだよ。

でね、さらによーく見てみる。
そんなに楽しそうじゃないんだよね。笑
ただ、たむろしてる感じ。

2人組か5、6人組が多いんだけど、なんかねー、特に目的もなく立っているだけ。
機動隊の車に寄りかかっている不届き者もいっぱいいた。
あとは、外国人観光客に写真を撮らせているピチピチギャルとかもいたな。

そこで、彼らの気持ちになって少し考えてみた。
ココからはアタシの勝手な妄想なので、あしからず。

渋谷のハロウィンは、そこに行くまでが楽しいのではないか?と。
今年はどんな仮装にする?と、友だちと話しをして盛り上がる。
これは、確かに楽しいだろうよ。
文化祭の企画のノリだ。

で、どこで着替える?とか相談しちゃう。
何年か前からか、渋谷のながーい地下の廊下にお着替えコーナーが出来たんだわ。
お店のトイレを使う人たちが増えて、問題になったりしたからかな?

ウチから着替えていくのは恥ずかしいよね~とか、
帰りは面倒くさいからそのままの格好で帰る?とか。
で、渋谷に着いて、お着替えして、メイクして、みんなでキャーキャー言いあう。

うん。
これは楽しい。
間違いない。

でも、実際にスクランブル交差点や道玄坂のホコ天に着いて思うんだろうね。
(ここで何する?歩く?)
適当におしゃべりもするだろうけど、流石にずーっと立ってたら疲れるだろう。
そのうち、歩道に座ってこれからどうする?みたいな感じ。

そして、お腹すいたねー、コンビニ行く?
ってことで、肉まんやおにぎりを買う。
実際に、歩きながらやホコ天で立ったまま食べている子たちをたくさん見かけた。

そうそう。
渋谷のハロウィンで経済効果はないそうだ。
彼らはお金を落としていかないんだと。
だって彼らの目的は、
「仮装した姿で、渋谷という街に立つ」こと。
これに尽きるのだ。(たぶん)

みんなでレストランでごはんを食べるわけでもなく、居酒屋で乾杯するわけでもない。
高校生だったら、乾杯できないしね。
(アタシが高校生の時とは違うのだ。笑)

ハロウィンがこんなんだから、一般の人はご飯を食べたくてもこの日を避けるらしい。
そりゃそうだよ。
まともに歩けないもん。
あたしゃうっかりまるめの予約入れちゃったけどさ。

ところで…
明日のごみ拾いはいったい誰がするのだろうね。
また、ボランティアの方々に甘えることになるのかな~。
哀しいな~。

渋谷でハロウィンを楽しむのは構わない。
でも、やっぱり品のなさは否めなかった。
そんなことを思いながら、半蔵門線のホームを経由して東横線に乗る。
早く帰りたいので急行をチョイス。
あっという間に日吉に到着。
むむ?銀玉のあたりが何やら騒がしい。

某K大学の学生さんたちと思われ。
大騒ぎをしている。
もちろん、仮装して。笑
おいおい、渋谷と変わらんレベルの低さじゃん。

今度はこの子たちの思いを妄想してみた。
渋谷に行くのはバカらしいよねー。
でも、仮装はしたくない?
じゃ、授業終わったら着替えちゃおうか!
あ!このまま、飲みに行こうー!!
日吉だし、ま、いいかー!

こんな感じ。
何人かの方々はとても酔っていたみたい。
兎に角、声がでかい。

普段、どんだけ抑圧されてるんだろ?
と、逆に心配になる。
お酒の力を借りて、爆発させてるのかと思っちゃう。
急性アルコール中毒にはくれぐれもご注意いただきたい。

というわけで、そろそろウチに着く。
日本は平和な国だということを痛感したハロウィンであった。
そりでは、みなさま、今夜もステキングな夢を。