さ日時:2024年8月6日

会場:サントリーホール

指揮:デイヴィッド・レイランド

ピアノ:谷昂登

キリシマ祝祭管弦楽団(コンマス:フランク=ミヒャエル・エルベン)

 

B席6,500円

2F RA3-10番台

 

第45回霧島国際音楽祭 キリシマ祝祭管弦楽団 
東京特別公演

 

ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と「愛の死」
リスト ピアノ協奏曲第1番・変ホ長調 S. 124

(ソリストアンコール)ストラヴィンスキー 「ペトルーシュカから3つの楽章」の最初の部分
ストラヴィンスキー バレエ音楽「春の祭典」

(アンコール)ストラヴィンスキー 「火の鳥」終曲

 

<木管トップ>
フルート:上野星矢
オーボエ:広田智之
クラリネット:三界秀実
ファゴット:井上俊次

<金管トップ>
ホルン:安土真弓(2曲目のみ谷あかね)
トランペット:高橋敦
トロンボーン:倉田寛


今日は暑い中、サントリーホールまで霧島祝祭管弦楽団のコンサートにやってきました。

同楽団は、鹿児島県で毎年行われているコンサートとマスタークラスを中心とした音楽祭だそうで、このオケはマスタークラスの講師や出世した音楽祭出身者を中心に編成されているそうです。東京で開催するのは2013年以来とのことです。


メンバーが結構凄い。

コンマスはゲヴァントハウス、読響の長原さんが2ndVnのトップだったり、他にもVnに川久保賜紀さんがいたり、Vcには上村文乃さんがいたりする。

管も首席級がズラリ。

このメンバーでいい音が出ないわけがありませんよね。


1曲目は、トリスタンとイゾルデ。
弦は14型だが、厚みがあり、スケールを大きく見せる。管もトップのほとんどが主要オケの首席で固めているので実に手堅い。
涙を誘うという程ではないものの、充実したいい演奏でした。 


 2曲目は、リストのピアノ協奏曲第1番。
先日、読響で2番を聴いたばかりだが、こっちの1番の方が曲が断然いい。

ピアノの谷さんのテクニックが物凄い。打鍵も力強く覇気がある。

ソリストアンコールの「ペトルーシュカ」でそのテクニックが炸裂した。ただただため息が出るような超絶技巧の連続。

まだ勢いで弾いてしまう感もありますが、スゴいピアニストだなと思わずにいられませんでした。何より華がある。


後半は、「春の祭典」。

前半の演奏も良かったのですが、このオケはこういった曲で一層輝きを増す。ピタリと息の合った弦が音に躍動感を与える。

管はそれぞれの奏者が名人芸を披露。低音部もしっかりとした音が出ており、いつも聴いている春祭と少し違った雰囲気すら漂っていました。

N響の久保さんのティンパニが痛快。

聴いていて飽きさせることのない楽しい演奏を聴くことができました。

ちょっと、いやすごく残念だったのが銅鑼。春祭やるにはサイズが小さいんじゃないの?と思っていたらやっぱり。春祭は銅鑼のジャガジャガジャガ、バッシャーンってやる所に興奮するのに、とにかく音がちっちゃい。これは完全に不発。ドキドキ感がなかったのは多分これのせい。


でも、春祭以上によかったのが、アンコールの「火の鳥」。ヴァイオリンの澄んだ音にウルッときました。最後の盛り上がりで気分が最高潮に。

アンコールを入れるとストラヴィンスキーの三大バレエを全部やったことに。なかなか粋なことをしてくれますね。


最高に盛り上がったのですが、ホールを出たら雨。

そしてジメジメした溜池山王までの地下道。雨さえ降ってなければ地下道を通らずに済むところを。サントリーホールってこれが嫌ですね。夏は本当に辛い。行きは新橋からバスに乗ったので快適でしたが、帰りは電車の時間もあるのでのんびりバスを待ってられませんので。銀座線の空調は効きが悪いし、満員だしで新橋に着いた頃には汗だくに。その点、ミューザは遠くても駅から近いので快適だなとつくづく感じました。