日時:2024年5月11日

会場:ミューザ川崎

指揮:ジョナサン・ノット

ソプラノ:髙橋絵理*
メゾソプラノ:ドロティア・ラング**
テノール:ベンヤミン・ブルンス**

東京交響楽団(コンマス:グレブ・ニキティン)

B席 3,536円(年間セット券)

2LA-3-30番台

 

<木管トップ>
フルート:相澤政宏
オーボエ:最上峰行
クラリネット:吉野亜希菜
ファゴット:福士マリ子

<金管トップ>
ホルン:上間善之
トランペット:ローリー ディラン
トロンボーン:大馬直人

 

東京交響楽団 川崎定期演奏会 第96回

 

武満徹 鳥は星形の庭に降りる
ベルク 演奏会用アリア「ぶどう酒」*
マーラー 大地の歌**


1曲目は武満徹。
聴くのは確か2回目。でも何がいいのかやはり理解できない。なんて考えているうちに夢の中へ。
時折、グワーっと大きな音がすると目が覚めるのですが、混沌とした武満ワールドに入るとすぐに夢の中へ。ダメだこりゃ。

ここでサス爺が係員の誘導で登場。あまりにゆったりとした歩調で、2曲目が始まるまでに着席できるのかヒヤヒヤ。オケメンバーの入れ替えが結構あったのでセーフでした。


そして2曲目。今度はベルク。
武満の次にベルクはきつすぎる。髙橋さんのソプラノが子守唄にしか聞こえずあっという間に陥落。こちらは特段大きく盛り上がることもなかったようで、気がついたら曲が終わってしまっていました。
前半は眠るために来た?


後半はマーラーの大地の歌。

前半に睡眠をたっぷりとれたので、お目々パッチリ。

冒頭のホルンの雄叫びにウルッ。そして張りのあるブルンスさんのテノール。まるでワーグナーのオペラを聴いているかのよう。ノットさんのタクトに呼応する機能性抜群の東響サウンドが全開。弦の音にも艶がある(編成は14-14-12-10-8)。木管では表現力のある相澤さんのフルートが素晴らしかった。

独唱は奇数楽章が男声、偶数楽章が女声。ラングさんのメゾソプラノは透明感がありながらも切々と訴えかけてくるかのような歌唱で惹き込まれる。テノールの歌い方とは全然異なるのですが、一緒に歌うことはないのでこれでOK。適材適所という感じ。ノットさん、さすが曲にあった歌手をちゃんと連れてきているんだと感心しました。

30分程もある終楽章はラングさんの感情のこもった歌唱で消え入るように終わりを迎えました。十分に余韻を残してノットさんの両腕が降ろされました。

いい演奏でした。マーラーは好きですが、大地の歌はオケが奮闘するイメージがなく、生で聴いたことがなかった(多分)のですが、いいですね。生で聴くことでようやく良さがわかりました。

来週はマーラーの3番を読響で聴く予定です。楽しみです。