日時:2021年11月13日

会場:サントリーホール

指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ

ヴァイオリン:弓新*

ソプラノ:盛田麻央

テノール:彌勒忠史

バリトン:町英和

新国立劇場合唱団

東京少年少女合唱隊

東京交響楽団(コンマス:水谷晃)

B席 3,780円(年間セット券)

2F RA-4-0番台 

 

<木管トップ>

フルート:相澤政宏

オーボエ:荒絵理子

クラリネット:エマニュエル・ヌヴー

ファゴット:福士マリ子

 

<金管トップ>

ホルン:ジョナサン・ハミル

トランペット:佐藤友紀

トロンボーン:大馬直人

 

東京交響楽団 第695回定期演奏会

 

シマノフスキ ヴァイオリン協奏曲第1番 op.35*
オルフ カルミナ・ブラーナ

 

前半はシマノフスキのVn協奏曲。

全然期待していなかった曲でしたが、意外にいい曲。現代音楽のようでそうでもなく、耳当たりがいい。

繊細な部分もあれば大いに盛り上がるので、聴き所たっぷりで聴いていて楽しかった。

弓新さん、てっきり中国の方かと思っていたら日本人でした。すみません。

緊張感たっぷりのスリリングな演奏に引き込まれました。

オケも木管のアンサンブルを始め、一糸乱れぬ弦の厚みのある音に大満足。


そして、メインディッシュは後半のカルミナ・ブラーナ。

今年、最も楽しみにしていたと言っても過言ではない曲です。

収まってきたとはいえ、コロナがこれだけ蔓延した後で、大合唱を必要とする曲は正直無理ではないかとおもっていました。

でも、歌手の変更はあったものの開催できました。嬉しい。

この曲、約30年前に小澤さんがベルリン・フィルを指揮した時からちょっとしたブームになったものの、最近はめっきり演奏される機会が減ってしまっていました。バラエティー番組の効果音楽で時折耳にはしましたが。


銅鑼の音で始まるオケとコーラスの大音量を聴いただけでもう目がウルウル。

本来は大人数でのコーラスなんですが、ディスタンスが必要なためそれは無理。女声26、男声22、児童12という編成。オケは14型(Cb+1)だったと思います。

それでもさすがは新国立劇場合唱団。少人数でもPAを使用せずに見事にカバーしてくれました。こんな素晴らしい合唱団が日本にあることを誇りに思いました。

オケも熱気に満ちた演奏。第6曲の弦のトゥッティにはやられた。

ウルバンスキさんの演出もすごかった。

第7曲ではコーラスに曲に合わせて体を左右に揺らせてコミカルに。

ビックリしたのは第2部の「居酒屋にて」。

明日、川崎定期で同じプログラムがあるので、ネタバレにならないよう、あえて今は書きませんが、終わったらこのブログを書き替えたいと思っています。

ただ、明日、ミューザに行かれる方がいらっしゃるようでしたら、オペラグラスを用意しておくことをお勧めします。第12曲のテノールが登場する所から第13曲のバリトン独唱までの間です。

(追加記載)

第12曲でテノールの彌勒さんが舞台下手から歌いながら登場。この場面は、居酒屋の厨房で白鳥が焼かれる場面。手にはなんと白鳥の人形が。その白鳥を使って焼かれる気持ちを感情を込めて表現。煽りを入れるコーラスを時折睨み付ける演技はオペラそのもの。表情も素晴らしかった。大笑いしそうになるのを必死にこらえました。RAブロックでオペラグラスを手にしていたのでしっかりと楽しむことができました。これを受けたバリトンの町さんの酔っぱらいの演技と歌唱も最高。素敵な演出でした。こういったエンターテイメント性もいいですね。大いに楽しませていただきました。

(追加記載終了)

第12曲の冒頭、福士さんのファゴットのコケティッシュな音もよかった。福士さん、真面目な顔して、こういう表現するのうまいんですよねぇ。

この第2部は一生忘れられないものになりそうです。

バーカッション陣の活躍もあり、演奏はますます盛り上がりますが、第21曲で一変。盛田さんのソプラノが澄んだ声で清らかなメロディーを歌い上げる。当然のように落涙。

曲は再び盛り上がり、終曲へ。

銅鑼が2台に増強され、冒頭のあの有名なフレーズ。涙がドバー。そのまま感動のフィナーレへ。

ソプラノとバリトンは代役でしたが、大健闘されたと思います。

演奏が終わってから約1時間半経ちましたが、まだ余韻が残っています。

今日はいいコンサートでした。