金爆
樽美酒研二ひとすじのマギー
です!
キリちゃんが書く歌詞、
素晴らしくて、深読みするほどもっと知りたくなる。
勝手に『僕クエスト』について考えてみます。
最初はテストが難しい、テレビを見たい、最近アニメが面白い…と、コミカルな学生の歌みたいに始まる。
でも、よく読むとどんどん深くなっていく。
学校では「正解」を覚える事を求められる。
でも、その正解を書けるようになったことが、1年後、10年後の自分を本当に変えてくれるのか。
自分にはやりたいことがあるのに、大人は失敗しない道へ行かせようとする。
そこで出てくるのが、
「一度失敗させてほしい」
「成功させてほしい」じゃなくて「失敗させてほしい」
自分で選び、自分で失敗し、その結果まで自分で引き受けたい。
そんな意味にも聞こえる。
『僕クエスト』は2011年発売。
当時のインタビューでキリちゃんは「10年昔の自分」を主人公に、学生の悩みの様なものを描いた作品だと話している。
もしかすると、キリちゃん自身の若い頃の気持ちも重なっているのかもしれない。
ここからは完全に私の想像だけど、
「音楽ではなく現実的な道へ」
「家業を継げばいい」
キリちゃんはそんな安全な道を示されたこともあったのかな、と考えてしまった。
そう考えると「一度失敗させてほしい」が繋がってくる。
成功する保証なんてなくていい。
失敗するかもしれないことも分かっている。
それでも「自分の人生なんだから、自分で選ばせてほしい」
そんな声にも聞こえる。
そして、この曲は夢を追うことについても甘いことを言わない。
自由を選ぶなら道は荒く険しい。
何かを選べば、何かを失うかもしれない。
夢を終えば何もかもうまくいく、なんて言ってない。
そして、私が特に好きなのが、
「僕のクエストは今はまだ 初めの町すら出ていない」
RPG(ロールプレイングゲーム)で考えたら、
冒険、まだ始まっていない(笑)
勇者なのに、まだ町にいる。
でも人生に置き換えると、妙に刺さる。
もっと先へ行きたい。
何かになりたい。
そう思っているのに、まだスタート地点をウロウロしている。
それでも冒険しようとする。
負ける。傷つく。絶望する。
それでも、その向こうへと行こうとする。
そして最後に出てくる
「絶望の彼方」
普通なら「希望」「未来」「夢」みたいな言葉で着地させそうなのに、キリちゃんは「絶望」を持ってくる。
しかも絶望で終わらず、その「彼方」
絶望することまで人生のルートに入っている
それでも、その先がある。
暗いところを知らない明るさじゃない。
暗いところを知っている人が作る明るさ。
だから金爆の曲って、時々一言がものすごく深くささるんじゃないかな。
そして、もうひとつ面白いのが「初めての町」
RPGの初めの町は安全。
そこにいれば大きな敵とは戦わなくていい。
町で武器屋を営んで、普通に暮らす人生だってある。
ここでまた、キリちゃんの実家の話が頭に浮かんだ。
もちろん私の勝手な深読みだけど、「家業を継いで安定した人生を送る」という道がもし目の前にあったなら、それは「初めの町に残る人生」にも見える。
町に残ることが悪いわけじゃない。
でも、自分が本当に行きたい場所が町の外にあるなら…。
町をでなければ傷つかないかもしれない。
でも、冒険は始まらない。
まだ初めの町すら出ていないのに、
その目線のずっと先には「絶望の彼方」がある。
この情けなさと壮大さが同時にある感じが素晴らしい。
昔から何度も聞いてきた『僕クエスト』
別の視点でも読める。
「まだ初めの町だったら、これから行ける場所、めちゃくちゃあるよね!」
年齢にかかわらず、
「あの時やっておけばよかった」
「もう遅い」
「私はまだ何もできていない」
そう思っても、今いる場所が「初めの町」なら、まだ冒険が始まっていないだけなのかもしれない。
負けても、傷ついても、絶望する日があっても、
そこでクエスト終了じゃない。
絶望の彼方へ
まだ見たことのない場所は、きっとその先にある
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僕クエスト
今日もテストが難しい 娯楽誘惑断ち切れない
帰ってテレビを見ていたい 最近アニメが面白い
とにかくテストが難しい 国・数・英が特にムズい
理科と社会も平均点 得意なのは体育くらい
(待ちなよBaby!)望まれた
(それってBaby!)解答を
(ちょっと待ったBaby!)覚えるのは
(オレたちゃ何だ!?Baby!)誰の為に
例えばその紙に正解を書けたとして
1年先 10年先 変わる?
夢の片隅で描いた世界でいつか僕は大空を駆ける
誰もこの心を咎めないよ 何が正しいなんて無い!
やりたい事が僕にはあって 厳しい未来覚悟してる
けれど大人は頭ごなし 一度失敗させてほしい
(待ちなよBaby!)自由だと
(それってBaby!)叫ぶなら
(ちょっと待ったBaby!)道のりは
(オレたちゃ何だ!?Baby!)荒く険しい
代償の大きさに腹を括れたなら
10秒先 1秒先 変わる
夢を叶え 何かを失おうとも
二兎追う者は一兎をも得ず
ただ一つだけの王座を目指そう 最小限の荷物で
僕のクエストは今はまだ 初めの町すら出ていない
出よう出よういざ外へ
例えばこの町で武器屋を営んだとして
10年先 50年先 終われる?
今は戯言だろう仕方がないよ
いつの間にか見返す日が来る
本当の敵はココにはいないよ 遥か…
夢の片隅で描いた世界へ いつか僕はこの足で駆ける
夢じゃない道は続いている いざ絶望の彼方へ
いざ絶望の彼方へ
