私は、昔からかなりの恋愛脳で、17歳で初めて彼氏ができてからは、ずっと断続的に誰かと付き合ってる状態で、元夫と結婚しました。たぶんシングル時期で一番長かったのは半年とかかな・・・
これはなぜかというと、私は自己肯定感が低い人生を送ってきたからなんですよね。
私の生い立ちを簡単に説明すると、5歳〜17歳まで毎日のように身体的暴力と言葉の暴力を受けて育ちました。「死ね」とか「ブサイク」は普通です。毎日言われます。「てめえ何しようとや!ふざけんな殺すぞ!」とかもしょっちゅうでしたね。それでお腹グーパンチとか、つねる引っ張る叩くモノを壊される蹴られる、そんな感じの毎日です。
で、この経験については過去15年間くらいにわたり、かなり色んな精神的ワークを重ねて調整してきて、気持ち的に決着がついています。加害者との話し合いとか和解があったわけではないのですが、私の中で終わったことなので、今では特にトラウマという感じではない、そんな感じ。
でも、やはり自分に価値がない、自分は美しくない人間だ、というのを毎日毎日言葉で刷り込まれて育つと、大人になっても自己肯定感を上手く確立するのが難しくなるんですよね。
私は、具体的には、醜形恐怖症とまではいきませんが、自分が綺麗、可愛い、と思える日もあれば、ブサイクでモンスターみたいだと思う日もあります。それから、仕事の面で自分の理想通りに進めることがまだできていないことも、自己肯定感の欠如から来ていると思っていて、それを毎日の瞑想やHTLの勉強でトレーニングすることで改善するよう努力している状況です。
で、恋愛の話に戻ると、
私の場合、まあまあ素敵かな、と思う相手から「マジェンダの事が好き」という態度を取られると、コロッとその人の事を好きになってしまうというパターンがありました。
どうしても、「こんな私の事を好きって言ってくれるんだ!嬉しい!好き!」みたいな感情の流れがあって、自分を好きと言ってくれるあなたが好き、という無意識の感覚で人と付き合ってきました。
元夫の場合も、まあそんな感じで、彼の場合は色々と条件が重なって結婚に至ったんです。
具体的に言えば、
1)家族の雰囲気が似ていた。
父親も母親も教養が深く、いわゆるアカデミックな職についている。フェミニストである。上に兄妹がいる。
家族の経済力が似ている。
2)結婚したかった。
彼なら結婚できそうだと思いましたね。まあ、当時はとても穏やかで優しく、頭が良く、才能がある人、という感じで見ていたので。それから、元夫は付き合ってすぐに「子供欲しい?子供はきっと可愛いよ!」と言うような人でした。今もものすごい子煩悩な素晴らしい父親です。
3)私の仕事を応援してくれた。
私と元夫は同業者で、私の仕事の内容に初めて首を突っ込んで色々協力してくれたのが彼でした。
だから、元夫とは、熱烈な恋愛というよりは、そこに一定の流れができたから結婚した、という感じでした。
今の彼は、私が生まれて初めて積極的に恋愛しようと思った人です。
結婚→セパレーションという流れを経た今の私は、10年前に彼とデートしていた時の私と比べると、ものすごく変化したし、成長したと思います。昔のようにシャイでもないから、思った事もきちんと表現できるし、今の私はある意味怖いものなしなんですよね。
今も昔も、彼の事は同じぐらい熱烈に愛しているんですが、
当時言えなかった言葉とか、当時は成し得ることができなかった関係性を、今、こうやって確立する事ができているのは、受け身の恋愛から脱却した事が理由だと思います。
一昔前に流行った「ルールズ」みたいに、
・外食では絶対奢ってもらう
・向こうから連絡が来るまであなたからはしない
・あなたのスケジュールに合わせてもらう
とか、色々あるじゃないですか。一般的な恋愛論というか、男にぞっこんになってもらうための云々。
ああいうのは、私もアメリカで10代の時から恋愛してきた人間なので、一応頭の中にあるんですけど、もう今回はぜーんぶ、無視です。ルールなんてない。あるのは、愛してる、一緒に居たい、それだけ。
それで上手くいかなければそれまで。そんな感じです。
それで、現状としては、私は彼に「愛してる」と何度か伝えてるわけですが、彼の方が「真剣なお付き合い」に踏み切れない、という状況です。でも、セックスもするし、一緒に色んな事もするし、コロナだからエクスクルーシブな関係ではあるので、付き合ってるのとあまり変わりないんですけどね。約束がない、という状態ですね。
だけど、それでも会い続けたいと思う理由は、彼に大切にされてると感じる場面が多々あるから、だと思います。
それは、ベッドでの仕草とか抱き方とかもそうだし、
朝食やディナーを作ってくれること、そしてそれが猛烈に美味しいこと。
一緒に居る時間は、100%私にアテンションをくれること。
そして、デートの内容が毎回全然違うこと。
つまり、エンターテインしてくれてるんですよね、きっと彼なりに色々考えて。
だから、毎回デートする度に、あ〜もう明日死んでもいいぐらい幸せと猛烈な幸福感に包まれます。
それなのに、その次のデートは、前回のデートを上回るほど素敵で楽しいんです。どういうことなんだろうか・・・
だから、「こんなに尽くしてるのに付き合うって言ってくれないんなら次いくわ次!次!」って普通だったらなると思うんですが、そうはならないんですよね。彼しかいない、というか。他の人がかすんで全然見えないんですよ。
ご想像通り、これだけ好きだから、失恋したら相当の痛手になると思いますが、私は彼との想い出はすべて墓場に持っていこうと思ってるくらい最高にロマンチックな記憶ばかりなので、それだけで本当に幸せです。
彼と別れることになっても、正直言ってきっと私にはまた誰かパートナーができるし、彼にもできる。だけど、この関係は私にとって一生ものの、とんでもなくスペシャルなものだった、それだけで幸せ、そんな感じなのです。
女は愛される方が幸せになれるという理論は、ほぼほぼ納得します。だいたいの場合はそうなんだろうな、と思う。
でも、その理論が当てはまらない場合もあるし、すべての男性が狩人なわけでもないんですよね。
自分が心から愛してるって思える人に愛してると全身全霊で伝える事ができるほどの幸せはないんじゃないか、と2020年のマジェンダは考えているわけです。
ちゃんちゃん。