異化作用早朝、雨の音で目が覚める。うまく言えないが、時代の喪失感のようなもの、あるいはそういった気配が、〈現在〉という空間に底流として漂っている。ことさら敏感に構えているわけではないが、何かが終わり、何かがうねりながら瓦解していく。そのような異化の加速音に反応してきた。されど、今耳に届く虫の音は、複雑な〈了解〉のプロセスを見事に解体していく。圧倒的に疲弊したシステムのひとつの脱構築の在り方として。求められるのは精神の力。視界の向こう側には、涼しげな時空の風。