日常を生きるカタストロフは事後的にしか語りえないが、ドストエフスキーは「人間とはどんなことにも慣れることのできる存在だ」という意味の言葉を残している。いま、私たちが強いられている日常への強制力に抗うには、日常をていねいに生きることしかないのかもしれない。